志賀泉さんが描くフクシマ『百年の孤舟』出版

本紙エッセー「猫耳南風」でおなじみの太宰治文学賞受賞作家・志賀泉さんが、短編集『百年の孤舟』を出版した。

志賀さんは、福島第一原子力発電所そばの南相馬市(旧小高町)出身。親族は今も当地におり、震災以降は、支援のために頻繁に被災地を訪ねている。旧友等、当地の人々との交流も続けており、今回の短編集では、原発事故によって生活が一変した人々の姿を生々しく描いている。

表紙写真は志賀さん自身が撮影したもの。南相馬市の風景

表題にもなった短編「百年の孤舟」では、志賀さん自身が故郷で最も好きな場所(作中では架空の名称)と語る浦を舞台に、原発避難を強いられた中年男性が、祖父の思い出や弟との軋轢を通して、「土地」と向き合っていく姿を描く。土地に根付いて生きること、「帰る場所」の重みとはどういうものかを突きつけられる一作。

全4編収録。B6判、170ページ、荒蝦夷発行。1980円。

※現在、Amazonで中古品のみ購入可能➡『百年の孤舟』

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