言葉遊び

小3の娘が占いやら心理ゲームやらに夢中になっていて、図書館から分厚い子ども向けの本を借りてきては、暇そうな家族を掴まえて「ペットを一晩預かることになりました。それはイヌ? ネコ? どっち?」などと聞いてくる。最初のうちは楽しく相手になっていたが、一冊終わるとまた次の一冊という具合で終わりがなく、この数日はおちおち家でくつろげない状況となっている。

そんななか、新しい一冊で出会ったトリックはなかなか秀逸だった。これは言葉遊びの一種(なのだと思う)で、有名どころでは「ピザって10回言ってみて」「ピザ、ピザ、ピザ……」というあの遊びに似ている。 

まずは家族からひんしゅくを買ったバージョン。

「私と同じことを続けて言ってよ。ただし、『きいろ』って言っちゃだめだよ。ハイ、赤色」

「赤色」

「緑色」

「緑色」

「黄色」

「……」

「青色」

「青色」

「紫色」

「紫色」

「ハイ! 『きいろ』って言ったァ!」

――と、こんな感じ。それはアンタ違うでしょ! 面白くないわ! と、ここぞとばかりに溜まったうっぷんを晴らしてやった。

ところが娘はめげない。

「じゃあ、もう一回。私が何を言っても、その後に続けて『ケーキは甘い』って言ってよ」

「おう、いいよ。受けて立つよ」

「ケーキは甘い」

「ケーキは甘い」

「イチゴは甘い」

「ケーキは甘い」

「ピーマンは苦い」

「ケーキは甘い」

「ケーキは?」

「甘い」

あれ!?

何人かに試したが、これは全員が引っ掛かる。皆さんもぜひお試しあれ。

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谷 隆一

「タウン通信」代表。多摩北部にて、2008年から「タウン通信」を発行。
著書に、『中高生からの選挙入門』(ぺりかん社)、『議会は踊る、されど進む~民主主義の崩壊と再生』(ころから)ほか。
当コラムは、地域情報紙「タウン通信」で掲載した原稿を転載したもの。

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