小3の娘が占いやら心理ゲームやらに夢中になっていて、図書館から分厚い子ども向けの本を借りてきては、暇そうな家族を掴まえて「ペットを一晩預かることになりました。それはイヌ? ネコ? どっち?」などと聞いてくる。最初のうちは楽しく相手になっていたが、一冊終わるとまた次の一冊という具合で終わりがなく、この数日はおちおち家でくつろげない状況となっている。
そんななか、新しい一冊で出会ったトリックはなかなか秀逸だった。これは言葉遊びの一種(なのだと思う)で、有名どころでは「ピザって10回言ってみて」「ピザ、ピザ、ピザ……」というあの遊びに似ている。
まずは家族からひんしゅくを買ったバージョン。
「私と同じことを続けて言ってよ。ただし、『きいろ』って言っちゃだめだよ。ハイ、赤色」
「赤色」
「緑色」
「緑色」
「黄色」
「……」
「青色」
「青色」
「紫色」
「紫色」
「ハイ! 『きいろ』って言ったァ!」
――と、こんな感じ。それはアンタ違うでしょ! 面白くないわ! と、ここぞとばかりに溜まったうっぷんを晴らしてやった。
ところが娘はめげない。
「じゃあ、もう一回。私が何を言っても、その後に続けて『ケーキは甘い』って言ってよ」
「おう、いいよ。受けて立つよ」
「ケーキは甘い」
「ケーキは甘い」
「イチゴは甘い」
「ケーキは甘い」
「ピーマンは苦い」
「ケーキは甘い」
「ケーキは?」
「甘い」
あれ!?
何人かに試したが、これは全員が引っ掛かる。皆さんもぜひお試しあれ。