兄妹のちがい

私には、男、女、女の順で3人の子どもがいるのだが、小学生の娘二人が事あるごとにケンカしていて少々困っている。

問題なのは、そのケンカの原因だ。というのも娘たちは、テーブルを拭く、ご飯をよそう、皿を並べる、片付ける、掃除する、洗濯物を干す――といった家事全般を奪い合ってやりたがるのだ。これでは怒って良いものかどうか分からない。

うっかりどちらかに仕事を頼んでしまうと、「私が頼まれたんだよ!」「なんであんたがやろうとしてるのよ!」と大変な騒ぎになる。争ってまで仕事をやりたがるというのは、教育の賜物なのだろうか。はたまた、親の背中を見て――ということだろうか。

一方で、面白いもので、長男は妹たちの仕事の奪い合いを尻目に、一人悠然と上げ膳据え膳を堪能している。動かざること山のごとし。これもまた、親の背中を見て――ということなのか?

よく聞く意見ではあるが、どうして同じ親から生まれ、似たように育ててられてきたのに、こうも違うのだろう。

学校行事に消極的な長男は内申点も悪く、結局選択肢もなく私立の高校に進んだが、小6の長女は生徒会長を務め、その他の役員仕事もいい加減にしろと言いたくなるほど立候補しまくっている。あまりにも違い過ぎる。

まあ、考えようによっては、長男まで家庭の仕事をしたがったならケンカの火種が絶えないわけで、これはこれでバランスが取れているということか。それぞれに丁度を覚えてくれると良いのだけど。

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谷 隆一

「タウン通信」代表。多摩北部にて、2008年から「タウン通信」を発行。
著書に、『中高生からの選挙入門』(ぺりかん社)、『議会は踊る、されど進む~民主主義の崩壊と再生』(ころから)ほか。
当コラムは、地域情報紙「タウン通信」で掲載した原稿を転載したもの。

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