今月、西東京市民会館跡地に複合施設「ONE FOR ALL 西東京」が本格オープンした。西東京市初の公民連携事業による施設で、佐々総合病院の医療機関と、多目的ホールなどの公共文化施設とが同居する。意外な組み合わせの狙いとは何か? オープン直後の同所を訪問した。
「くつろいだり、打ち合わせをしたりと、さまざまに過ごしてほしい。そんな思いから、テーブルやソファもいろいろな形を用意しています」
ガラス張りの明るい1階ロビー(地域交流スペース)で案内してくれたのは、同施設「開設準備室」課長の渡邉賢治さん。
一角には、乳児用の囲いのあるスペースや、絵本の並ぶエリアがあり、「自由に遊ぶお子さんと、見守るお母さんたち。そこに、ふらりと立ち寄った地域のシニアが関わり、だんだんと顔見知りが増えるような場になったらいいですね」と渡邉さんはイメージを語る。
同施設は4階建てで、2階・3階には健診センターがあるクリニックなどがあり、4階には公共施設(西東京市民文化プラザ)の多目的ホール、防音室などがある。この階にはフリースペースがないため1階の広いスペースは重宝されそうだ。
西東京市初の公民連携事業
同施設は、西東京市が定期借地権を有し、佐々総合病院も加わる戸田中央メディカルケアグループが建設、運営を担う。4階の西東京市民文化プラザは、保谷こもれびホールも担当する㈱ケイミックスパブリックビジネスが指定管理者。
このように、医療と文化施設が一体化するメリットとは何だろうか。
「超高齢社会で『健康』がより重要になるなか、医療や予防を身近にしていただけるのが大きな利点です。西東京市はフレイル予防にも力を入れているので、健康をテーマにしたイベントなども増やしていきたいですね」
と渡邉さんが話してくれた。
1階の「健康支援センターTМG Fit西東京」では、無料体験教室も開催中。地域交流スペースは自由に利用できる。開館は午前9時から午後10時(地域交流スペースは5時)。