小平でサミット開催~全校区の児童会・生徒会で「まちづくり宣言」

小平市で6月14日(2025年)、「児童会・生徒会サミット」が開かれた。全ての市立小・中学校が揃って「校区のまちづくり宣言」を行ったもので、昨年に続く2回目の開催。小平市では、全学級の学級活動・ホームルームを公開するなど、児童・生徒が問題解決などに取り組む「特別活動」に力を入れている。

同じ校区の小学生・中学生が一つのテーブルで話し合った

あいさつ、地域清掃などがキーワードに

この日行われた「児童会・生徒会サミット」では、8つの校区ごとに分かれ、小学生・中学生が一つのテーブルで話し合った。

テーマは「校区のまちづくり宣言」で、それぞれ自校で集約した意見を持ち寄った。小平市では、教育で目指す人間像に「社会的に自立し、地域・社会に貢献しながら、他者と共生する人」の「自立・貢献・共生」を掲げており、子どもたちは地域の中で自分たちがどのように貢献・共生できるかを探っていった。キーワードとして、ほとんどの校区で、「あいさつ」「地域清掃(ごみ拾い)」「助け合い・支え合い」が上がった。

約30分の話し合いの後、各校区で「宣言」が以下の通りに仕上がった。

  • 第一中学校区:あいさつと緑あふれるまち
  • 第二中学校区:あいさつで笑顔あふれる平和な町
  • 第三中学校区:あいさつと助け合いで笑顔輝く明るいまち
  • 第四中学校区:あいさつと自然がゆたかなまち四中学区
  • 第五中学校区:コゲラもみんなも笑顔であいさつ、仲良しなまち
  • 第六中学校区:あいさつあふれるふれあいの町 六中学区
  • 上水中学校区:つながるまち
  • 花小金井南中学校区:笑顔とあいさつでみんなをつなぐ!~心も環境もきれいなまちへ~

話し合いの過程では、どのグループでも中学生がリードしていく姿が見られた。なお、「宣言」は各校に持ち帰られ、実践に結びつけられていく。

「宣言」を発表する児童・生徒たち(写真は小平第一中学校区)

「こだいら特別活動の日」として授業も公開

この取り組みは、「こだいら特別活動の日」として実施された。「サミット」の前には、市内に約500ある市立校の全学級で、学級活動・ホームルームの公開授業も行われた。

「特別活動」は運動会・文化祭などの学校行事や、普段の学級活動・ホームルーム、クラブ活動、児童会・生徒会活動などのことで、集団活動を通して合意形成や自己実現の能力などを養うことを目的にしている。

学校の学びというと、国語・数学・英語などの科目を思い浮かべがちだが、「特別活動」は教育課程にも含まれており、小平市では、成長のうえで特別活動が重要という観点から従来に増して力を入れている。

なお、この日の「サミット」はオンラインで中継され、各校の教職員が見守る中で実施された。また、会場には、市長・教育長ほか、学校長や議員らが集まった。まさに市を挙げての開催となった。

会場となった小平第六小学校体育館には、学校関係者、地域関係者らが多数詰めかけた。話し合いの様子は、各校にオンラインで中継もされた

「人格形成に重要な取り組み」と教育長

元学校教員で約30年にわたって特別活動を研究してきたという青木由美子教育長は「人格形成に関わる領域で、本市が目指す『自立・貢献・共生』を達成するうえでも重要と考えている。『特別活動』という言葉自体があまり知られていないが、教育課程の一つであり、地域の方にも広く知っていただきたいです」と話している。

この取り組みは、今後も継続していく予定。

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