愛猫への謝罪

昨春に猫を飼い始めたことは以前もこの欄に書いたが、ちょうど1歳を迎え、とんでもない事件が起こった。

ことは、あるときホームセンターで見つけた「カシャブン」なる猫のおもちゃ(いわゆる猫じゃらし)に端を発する。トンボやハチを模した4本セットで1000円くらいの安いものなのだが、ちょっと信じられないくらいに猫を夢中にさせる。私はこれまで数匹の猫を飼ってきたが、これほどの猫じゃらしには出会ったことがなく、帰宅後の遊びのひと時を毎日の楽しみにしていた。

が、どうもその魅力は猫にはたまらないものらしく、一度取り出すと終わりがない。あるとき、いい加減こちらも疲れて、カシャブンを放り出した。

ところが猫は、動かなくなったそれにアタックしていき、いつまでも遊んでいる。本当に好きなんだなぁ……とのどかに見たそのとき、事件は起こっていた。棒と結ばれていたヒモが途中から切れて、ハチを模したオブジェがヒモごと口の中に消えていったのだ。

ああっ! と思ったが一歩間に合わず、何とかウンコと一緒に出てくれればと願うしかなかった。

しかし、結論からいうと、素材がフェルトであったことも良くなかったらしい。体内で水分を含んで膨らんでしまったそうで、結局、手術ということになった。

「なんでこんなもの、食べさせたんですか!」

と獣医師からは一喝。返す言葉もございません。

「20~30万円しますよ」と宣告された手術だったが、終わってみれば40万円。でも、感謝しかない。

最近、ようやく復活し、時には夜中に爪とぎをして元気をアピールしてくる。図ったようにこちらの安眠を妨げてくれるが、今はそれすらも愛おしい。ごめんね、ルクちゃん!

[関連記事]

Picture of 谷 隆一

谷 隆一

「タウン通信」代表。多摩北部にて、2008年から「タウン通信」を発行。
著書に、『中高生からの選挙入門』(ぺりかん社)、『議会は踊る、されど進む~民主主義の崩壊と再生』(ころから)ほか。
当コラムは、地域情報紙「タウン通信」で掲載した原稿を転載したもの。

X
Facebook
Email

今日のつぶやき

※同じ投稿をX(旧Twitter)でもしています https://x.com/towntsushin

「タウン通信」は東京都の西東京市・東久留米市・小平市と近隣エリアの地域情報紙です。

お知らせ