小平の開拓の歴史を知って、もっと地域を好きになってほしい――そんな狙いから、「こだいら観光まちづくり協会」が今月、4コマ漫画と解説文などで構成する「七つの村と開拓者たち こだたん!! 小平誕生物語」を発行した。来年3月までに全12巻を出す予定だ。

こだいら観光まちづくり協会が全12巻で
「こだたん!!」は4ページに3つの4コマ漫画が掲載された手に取りやすい二つ折りのペーパー。10月1日の小平市の市制施行60周年に合わせて3巻が発行され、これから半年の間に全12巻を出す予定でいる。
テーマは、江戸時代の同市地域の開拓。「逃げ水の里」とまで呼ばれる荒野だった同地域は、玉川上水が築かれたことで開墾が可能になり、次々と村が作られていった歴史がある。「こだたん‼」ではその歴史や当時の様子を、キャラクター化した人物を配して、親しみやすく伝えている。
「実在の人物をキャラクター化するのには賛否両論ありましたが、歴史に興味を持ってもらうことを重視して、それぞれの個性を出しました」
と話すのは、漫画制作を担当した、武蔵野美術大学出身のイラストレーター・ワカめかりさん。
制作・編集に当たっては小学生を意識して簡易なものにしているが、史実や言葉づかいの正確さにはこだわったという。
「歴史に詳しいメンバーが参加して、推敲を重ねました。小平には7つの新田があり、商人や武士が中心になるなど、それぞれに個性があります。その違いに興味を持ち、地域を好きになってもらえれば」
と話すのは、元教員で同協会の石川純さんだ。
同紙は小学校で配布するほか、同市市役所などに置かれる予定。同協会のホームページからも読める(こちら)。
「歴史を探ると、現代と同じような感覚で、当時の人たちが暮らしていたことが分かります。お金がなくてできないよ、とか、共有の場を必要とするとか。漫画をヒントに当時の人々を想像してみてほしいです」
と企画・編集・デザインを担当した棚橋早苗さんは話している。
詳細は同協会(☎042・312・3954)へ。
【リンク】
◎「七つの村と開拓者たち こだたん―小平誕生物語」(こだいら観光まちづくり協会)