陽気に誘われて出掛けたくなる季節。そこで今回紹介したいのは、地元のとっておきのスポット、「平林寺」だ。
新座市のほぼ中央にある同寺には、雑木林として唯一という国の天然記念物に指定された境内林が広がる。その規模、総面積13万坪。実に東京ドームおよそ9個分だ。

臨済宗の僧堂があり、修行の場である同寺だが、境内林の一部が一般開放されており、散策が可能(入山料が必要)。総門から参道を進み、同寺のシンボルといえる築350年の山門を通って仏殿へ。本尊にお参りした後に奥の散策路へ。約2キロの平坦な道は歩きやすく、途中で同寺に縁の深い松平伊豆守信綱夫妻の墓や石碑が立つ野火止塚などがあり、いにしえの時への想像も広がる。
この境内林はかつての武蔵野の雑木林の面影を残す文化財として保護・整備されている。武蔵野に暮らす身としては、ぜひ見ておきたい景色だ。
例年、4月17日は半僧坊大祭
境内林は紅葉の美しさでも知られているが、この時季に紹介したのにはワケがある。というのも、4月17日に「半僧坊大祭」が行われるからだ。

半僧坊とは天狗の姿に似た山の守り神で、現生の諸願を叶えるといわれている。方広寺、建長寺、平林寺が三大半僧坊とされ、各寺院で年に一度、大祭が催されている。
毎年4月17日に実施される平林寺では、午後2時からのお練り(祭礼行列)が最大の見どころ。なお、この日は境内林は散策できない。ご注意を。
[平林寺]
住所:新座市野火止3-1-1
時間:入山受付/9:00~15:30、最終退出/15:50、閉門/16:00
入山料:中学生以上500円、小学生200円
注意事項:境内での飲食不可、ペット同伴不可、その他、公式ページ参照を。
【リンク】
◎平林寺