増えている詐欺

先日、ある業者から、ぜひ皆さんにお伝えしたい話を聞いた。何でも、リフォーム工事に関連した詐欺が増えているのだという。

リフォーム工事といってもいろいろあるが、この地域で急増しているのが「屋根」。手口が共通しているらしい。

トークにはどうもマニュアルがあるようで、以下のように進む。

ピンポーン! と作業服を来た若い男が訪ねてくる。最初の台詞はこうだ。

「いやあ、このそばで工事をしているのですが、お宅の屋根がおかしいから教えてあげてこいと親方に言われて、ちょっと来ました」

「……はあ? どんなふうに?」

「傷があるみたいなのですが、遠目ではよく分からないので、登って見てきますよ。お金は要りません」

――という感じで屋根に登り、自分で傷つけてくるのだという。それを写真に撮って「ほら!」とやるわけだが、プロが見ると、明らかに傷つけたばかりと分かるそうだ。ちなみに、太字の台詞が共通のポイントだとか。また、「以前はシロアリでも同じ手口がありました。床下に潜っておいて、ポケットからシロアリ被害の木片を出すんです」とも教えてくれた。「保険が使える」というのもよく言われる台詞らしい。

もちろん、本当のこともあるから、疑ってかかるわけにもいかない。教えてくれたことを感謝しつつ、安易に屋根に登らせず、信頼できる業者に相談するのが一番だ。

梅雨前の今は特に狙われる時季らしいので、くれぐれもご注意を。

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谷 隆一

「タウン通信」代表。多摩北部にて、2008年から「タウン通信」を発行。
著書に、『中高生からの選挙入門』(ぺりかん社)、『議会は踊る、されど進む~民主主義の崩壊と再生』(ころから)ほか。
当コラムは、地域情報紙「タウン通信」で掲載した原稿を転載したもの。

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