リアルなイベント

西東京市民まつりの取材(記事リンク)の際、実行委員の山本泰嗣さんがユニークなことをおっしゃった。

「11月11日・12日は、東久留米、東村山も市民まつりなのですよね。近隣市で週替わりにすれば、いろいろ行けて良いのに……」

なるほど、確かにそれはその通りだ。日程を重ねるのは、混雑緩和の狙いもあるのだろうか?(ちなみに、小平市は10月15日、清瀬市は10月22日の開催で、両市の日程はずれている)

その場で話題になったのは地場野菜の収穫時期で、どうやら11月前半が出荷しやすいらしい。つまりは、収穫祭の意味合いがあるのだろう。それであれば、近隣市で日程が重なるのもやむを得ないことなのかもしれない。

コロナ禍を挟んでの4年ぶりの開催ということで、今年はさまざまな出会いがあることだろう。

私的なことだが、先日、およそ30年ぶりに母校となる高校の文化祭に出掛けてきた。きっかけとなったのは母校がテレビ番組で取り上げられたことなのだが、「久しぶりに行ってみないか」という話が当時の部活メンバーの間で持ちあがり、文化祭が訪問の絶好の機会となった。

やはり私たちの心情には、この3年間の反動というか、イベントを求める気持ちがあったと思う。30年も足を向けなかった母校に集って出掛けたというのは、そういうことだろう。

通学路すら忘れていた私に対し、先輩の一人は「今オレは帰巣本能だけで歩いている」とはしゃいでいた(蛇足ながら、私が所属したのは演劇部で、同学年の仲間の原案で、当時の同部をモデルにした「行け! 男子高校演劇部」という映画ができている)。

一時期は何もかもがオンラインに移行したが、やはりリアルのイベントは良いものだ。帰宅後の疲労感が心地よかった。

この秋、多くの場所で、そんな出会いや再会、談笑、充足の時間が持たれることだろう。

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谷 隆一

「タウン通信」代表。多摩北部にて、2008年から「タウン通信」を発行。
著書に、『中高生からの選挙入門』(ぺりかん社)、『議会は踊る、されど進む~民主主義の崩壊と再生』(ころから)ほか。
当コラムは、地域情報紙「タウン通信」で掲載した原稿を転載したもの。

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