西武柳沢駅近くに落ちた模擬原子爆弾 『じゃがいも畑へパンプキン』

「西東京模擬原爆の会」が冊子を発行

太平洋戦争末期、西東京市の西武柳沢駅近くに、模擬原子爆弾が落とされたのをご存じだろうか。

その事実を伝えようとこのほど関連冊子を発行した「西東京模擬原爆の会」に取材した。

4.5トン弾に3人が犠牲

本日1日(2015年4月1日)、『じゃがいも畑へパンプキン「西東京市にも落とされた模擬原子爆弾」』が発行された。

作ったのは「西東京模擬原爆の会」。

太平洋戦争末期の1945年7月29日の朝、「1機のB29爆撃機が、上空約9000メートルの高度で北東の方向から現れ、中島飛行機武蔵製作所めがけて一発の爆弾を投下した」(同冊子中から抜粋)。

この爆弾こそ、重量4.5トンの模擬原子爆弾だったという。

狙いが外れ、現在の柳沢1丁目の「しじゅうから第2公園」の東南脇(当時はじゃがいも畑)に落下し、3人の女性が亡くなり、8人が重傷、3人が軽傷という記録が残っている。

長崎と同型・同重量 通称「パンプキン」

落とされたのは長崎の原爆と同型・同重量で、本物の原爆を確実に投 下・爆発させるために投下訓練として使用したと考えられており、黄色に塗装された球体だったのでパンプキン(かぼちゃ)と呼ばれていた。

同冊子では当時の状況を写真や図を交えて詳しく解説。模擬原爆が落とされたときの話なども、体験者から聞き取りを行い記載されている。

同会代表の西田昭司さんは、「模擬原爆がこの地に落とされたことをもっと市民に知ってもらいたいと思い発行しました」と話している。

なお、同冊子(68ページ、頒価500円)は西東京市役所田無庁舎1階の売店でも取り扱っている。

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