ALD(副腎白質ジストロフィー)がもっと広く知られるように――西東京市を拠点に活動するNPO法人「ALDの未来を考える会(A―Future)」の働きかけにより、今年(2017年)から、10月2日は「ALDの日」となった。

日本記念日協会から正式に認定を受ける
一般社団法人「日本記念日協会」の認定を受けたもので、初の「記念日」を迎えた先週月曜日には、吉祥寺駅そばの浄土宗光専寺で記念イベントとなるチャリティーコンサートも開かれた。
ALDは、先天的な代謝異常の難病。発症すると言語障害や歩行障害などが現れ、重度では寝たきりの状態などになる。全国で患者が200人程度という珍しい病気で、同会が発足するまでは患者会などはなかった。
同会は、同市在住の本間りえさんが中心になって2000年に発足。本間さんの長男が6歳で発症したのがきっかけで、以降、全国組織に育て上げ、患者同士の交流会や、ALDへの理解を求めた啓発活動、勉強会などを実施してきた。

病態に関する論文が受理された日にちなんだ
「記念日」の創設は、ALDの認知度を上げる一つの方法として模索。世界各国を調べたところ、記念の日はなかったため、日本人医師・五十嵐正紘さんによる病態の本質についての論文が、約40年前に世界で初めて医学誌に受理された10月2日を「ALDの日」として申請し、認定された。
初の記念日となった先週の催しは、本間さんの菩提寺でもある同寺で開催。支援者や本間さんの長男ら患者たちの見守るなか、記念日の認定書の贈呈も行われた。また、交流のあるアーティストによる演奏もあった。
本間さんが挨拶に立ち「10月2日は……?」と問うと、集まった面々から「ALDの日!」と唱和される場面もあった。
【リンク】