立川市にある昭和第一学園高等学校の男子ハンドボール部が、23日から大分県で開催される全国大会に7年ぶりに出場する。部を率いる顧問教諭は、西東京市出身・在住の酒井博史さん。同部には歴代、この地域から多数の生徒が所属してきた。大会に向けて練習に熱が入る同部を取材した。

西東京市の監督が指導 23日から大分県で大会
学校が休日の午前9時過ぎ。体育館をのぞくと、約30人の部員がシュート練習をしていた。急いでゴール裏からカメラを構えたが、飛んでくるボールの威力につい及び腰に……。躍動する選手たちの迫力に驚かされた。
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「サッカーとバスケットボールを足して2で割ったような、とても面白いスポーツです。得点も多く入るので、見ごたえもあり、競技人口も増えています」
ハンドボールの魅力をそう話してくれたのは、同部顧問の酒井さん。1998年から同部を率い、全国レベルに育てた指導者だ。最初は部員3人からのスタートだったという。
東久留米・西中OBらが、強豪校への道を拓いた
その躍進の陰には、この地域の貢献もあった。特に東久留米市立西中学校のハンドボール部は何度も全国制覇をしている全国トップレベルの部。7年前に初めて同高校が全国大会に出場したときには、西中出身の生徒5人がチームの中心となった。
現在のチームでは、1年生の椋颯介選手、須山青空選手が西中出身。地元からは北村誉選手も西東京市立青嵐中学校出身で、3人とも「東京で強い高校なので選んだ」と同高校への進学理由を口にする。
西中から同高校に進んだ面々の中には、現在プロで活躍する布施凜太郎選手(琉球コラソン)もおり、今年1月には母校で後輩たちへの競技指導も行った。

主体的に考えさせて、躍進
久々に全国大会に駒を進めた背景には、3年前のアリーナ新設という学校の環境面に加え、指導方針の変更もあった。
「コートでプレーするのは彼ら自身なので、普段から主体的に考えさせるようにしました。選択肢の多いスポーツなので、その積み重ねがチーム力の向上につながっていると思います」
と酒井さん。全国大会に向けては「前回を上回るベスト8以上を狙いたい」と意気込みを話してくれた。
なお、同部の試合など都内でのハンドボールの試合情報は東京都ハンドボール協会のホームページ参照を。
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