自分史の書き方[11] 奥の手

この連載も、いよいよ最終回となる。今回は、自分史を作る「奥の手」をご案内しよう。

「自分史」について多方面からお伝えしてきたが、それでもやはり「書けない」という方は少なくないだろう。

そもそも、「書くのは面倒」という方もいる。

そこで今回は、「書けない」方に向けて、幾つかご提案をしたい。

写真で作る自分史

最初にご案内したいのは、「写真で作る自分史」だ。

これは、いわば写真アルバムのようなもの。手元にある写真から複数枚を選び、1枚1枚に短い説明文を添えて1冊にまとめていく。

実はこのやり方は、実際の「自分史作成セミナー」を通して、参加者から「もっと簡単に作れるものを」の声を聞き、編み出した。その見本づくりを通して私自身が自分史の意義を体感したことは、第5回でお伝えした通りだ。

当社では「私の100枚史」と題して、レイアウトや規格を決めてしまっている。それによって安価に作成できるメリットがある。10部なら、5万円ほどで作成が可能だ。

プロに代筆してもらう

インタビューを受け、プロのライターに書いてもらうという方法もある。代筆を専門で行っている業者もあり、時間短縮の面でもメリットは少なくない。

実はこうした「聞き書き」は、市販されている書籍でも頻繁に用いられている。ご存じの方もいるだろうが、過去には某アイドルが、“著書”の出版記者会見で本の中身を問われ、「まだ読んでないので分かりません」と答えた笑い話もある。

仕上げだけ頼む

自分で原稿を書いたうえで、プロに仕上げを頼むという手もある。いわゆる 「リライト」というもので、元原稿を読みやすいように書き直してもらう。力量のあるプロが行えば、元原稿の「味」を残しつつ、充実した文章に仕上がる。

個人的には、この方法を最もお勧めしたい。さらにその自分史の中に写真をちりばめれば、その人らしさが色濃く出る完成度の高い1冊になる。

いずれにせよ、「自分で書かなきゃ」と思い込む必要はない。当社のような編集会社に気軽に尋ねてみてほしい。

いちばん大事なのは、「自分史」がきちんと仕上がることなのだから。

 (文/「タウン通信」代表・谷隆一)


本紙では自分史作成の相談に随時応じています。当社は西東京市にありますが、遠方の方もお気軽にお問い合わせください(TEL:042-497-6561メール)。

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谷 隆一

「タウン通信」代表。多摩北部にて、2008年から「タウン通信」を発行。
著書に、『中高生からの選挙入門』(ぺりかん社)、『議会は踊る、されど進む~民主主義の崩壊と再生』(ころから)ほか。
当コラムは、地域情報紙「タウン通信」で掲載した原稿を転載したもの。

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