大人から子どもたちへの小さな優しさ~「どうぞ」チケット、東久留米「ひろばCafe」で

500円の食のチケットを地域の子どもにプレゼント――夏休みの子どもたちの孤立や孤食、食のサポートが課題となるなか、東久留米市中央町にあるカフェ「ひろばCafe」の「どうぞチケット」が注目を集めている。

お店を介して地域の子どもたちにご飯やおやつをプレゼントする仕組みで、まさに「地域で子どもを育てる」実践例。店主の眞喜志康壮さんは「地域で、取り入れるお店がもっと増えてほしい」と話す。

どうぞチケットを手にする「ひろばcafe」店主の眞喜志康壮さん

「地域で子どもを育てる」~食のプレゼント

「今日、チケットがあったら使わせてよ!」

暑い盛りに近所の子どもが店内へと飛び込んでくる。エアコンの効いた涼しい空間で、眞喜志さんお手製のチーズケーキをほおばる子どもの姿。その横で、コーヒーを飲み終えた大人が「子どもたちに」とチケットを買っていく――。

そんな光景が日常的に見られる「ひろばCafe」。独自に取り組む「どうぞチケット」を介した世代間交流が盛んだ。

どうぞチケット購入者から子どもへのメッセージ

1枚500円、お店を介して子どもたちへ

この「どうぞチケット」は1枚500円で購入し、同店に預ける仕組み。子どもが来店したときに同店からプレゼントされるもので、購入者(大人)と使用者(子ども)の間に直接の交流はない。どの子が使うのかは分からずに、いわば寄付するような格好だ。

ちなみに、店頭に「チケット」のストックがない場合は、同店が立て替え、購入者が現れたときに穴埋めする形を取っている。「それでも、おなかを空かせた子が来たら、負担は気にせず食べさせちゃいますけどね」と眞喜志さん。取材時点では夏休み前でもありストックが数枚あったが、きっと夏休み中はたくさん消費されているに違いない。

子どもからチケット購入者へのお礼メッセージ

演劇での地域交流の拠点にも

さて、そんな同店では、手煎り焙煎のコーヒーをメインに、ホットサンドなどの軽食を提供している。ときどきカレーを作ることもある。

食の提供とは別に、実は同店には、ふつうの喫茶店とは違う一面もある。「演劇ひろば」という活動の拠点となっており、折々、朗読劇の披露など小さなイベントも行っている。

「実を言うと、私は元俳優で、子どもの頃を含めると30年以上の舞台キャリアがあります。今はその経験を元に演劇指導者として活動しており、地域でも、演劇をやってみたいという市民の方や子どもたち、さらにプロを目指す方まで、幅広く教えています」

と眞喜志さん。その活動を通しても、このカフェが地域の交流拠点となっている。なお、イベント開催の情報は、同店インスタグラムで最新情報が案内されている。

「地域でもっと広まってほしい」

もともと、地域の居場所にしてほしいと開いたカフェ。「どうぞチケット」は他店での取り組みを知り、「これはいいな」と独自の名称でスタートさせた。

「思った以上に賛同してくださる大人の方が多く、この地域の温かさを感じています。他のお店でも『どうぞチケット』が広まって、子どもたちがより安心して暮らせる地域になったらいいなと思います」

と、二人の子を育てる親でもある眞喜志さんは話している。

同店の住所は中央町1の18の19。営業は水・金・日曜日の午前10時から午後5時までで、水曜は3時頃で閉店となることが多いという。

詳細は同店➡ひろばcafe

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