西東京市東伏見に48年暮らした「現代詩の長女」茨木のり子の詩を副読本に 

「現代詩の長女」とも呼ばれる西東京市ゆかりの詩人・茨木のり子とその作品を、地元の子どもたちに広く知ってもらいたい――市民団体「茨木のり子の家を残したい会」が、授業の副読本として使える詩集を市内の全小中学校に配ろうと、製作を進めている。

9月の贈呈に向け、現在、地域に向けて製作費の支援も呼びかけている。

「茨木のり子の家を残したい会」のメンバーたち

生誕100年・没後20年の節目に、市民が作成中

企画されているのは、茨木のり子の作品16編と年譜、地域ゆかりの地図、暮らした家の写真などを収めた46ページの冊子。代表作「わたしが一番きれいだったとき」のほか、「青梅街道」や、かつて東伏見にあった東ハト(当時は東鳩東京製菓)の保谷工場を題材にした「ビスケット工場」など地域にちなんだ詩を収録する。

茨木のり子(1926年―2006年)は、愛知県西尾市で育ち、結婚後、1958年から亡くなる2006年まで48年間、西東京市東伏見に暮らした。その住まいは現在も当時のまま残っており、同会では、いずれ記念館などの形で存続されることを願って、イベント開催などで機運を高めようと活動している。

西東京市東伏見にある、茨木のり子の家

今回の詩集・副読本もその一環。茨木のり子が平和の言葉を紡いできたこともあり、地元にこのような詩人がいたことを多くの子どもに知ってほしいと生誕100年・没後20年の節目の年に、学校への配布を企画した。

「茨木邸は東伏見小学校から徒歩100歩以内の距離。今回収める詩『みずうみ』には、二人の小学生の姿が捉えられていますが、きっとこの子たちは東伏見小の子です。この地域で数々の詩が生まれたことを、子どもたちに感じてほしいです」

と話すのは、同会事務局の柳田由紀子さん。

企画は代表の小田桐孝子さんを中心にプロジェクトチームを立ち上げ、8人のメンバーが2年をかけて進めてきた。授業でも扱ってほしいとの思いから、各校に40冊、さらに図書館などへの寄贈分を含め、約1500冊の印刷を見込む。

製作費のクラファン・寄付募集

そこで課題となるのが資金面。

同会では、寄付やクラウドファンディング(For Good)での支援を求めている。クラウドファンディングでは返礼品として、茨木のり子が作った年賀状の版画をプリントした絵はがきなどを用意している。

茨木のり子が自作したという年賀状の版画。実際に送られた年賀状から画像をスキャンした

クラウドファンディング(https://for-good.net/)は7月31日まで。

詳細は柳田さん(y.yanagita@nifty.com)へ。

企画展や「つどい」なども

なお、同会では、その他イベントも企画している。

すでに開催中なのは、市と共催する「茨木のり子 東伏見・48年間の暮らしと創作―生誕100年没後20年記念企画展」。

同市郷土資料室を会場に、東伏見の地で書かれた作品、詩集などを紹介する。9月6日㈰まで。

講演会なども多数予定されている。詳細は市ホームページへ。

西東京市 茨木のり子 東伏見・48年間の暮らしと創作

また、今月6日㈯には、記念のつどい「時を超えて生きる言の葉の森」を開く。

創作朗読劇や、女声二部合唱、動画での「東伏見の家」の紹介や朗読など。同市保谷こもれびホールで、午後1時30分から。入場料1000円。

詳細は牧子さん(mmarea0912maymine@yahoo.co.jp)へ。

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