小選挙区と比例

先日の衆議院議員選挙の結果を見て、白けた気分になった。本紙配布エリアの結果を見ると、西東京市が入る東京18区と、小平市が入る19区は都内屈指の激戦区で、当選者と次点の得票差がそれぞれ2182票、2464票しかない。ところが、次点の候補者は比例との重複立候補により、両区とも当選を果たしている。地元からたくさんの国会議員が出ることは喜ばしいのだが、正直言って、「この仕組みでは、投票に行く気は失せるわな」とも思った。

もちろん有権者からすれば、惜敗率への影響を及ぼせ、死票を減らせるメリットはあるのだが、だったら最初から中選挙区制にすれば良いわけで、1人を選ぶ選挙をやる意味がない。直後に実施されたアメリカの大統領選挙の「どちらが勝つか!?」という緊張感とあまりにも対照的で、投票率が上がらないというのは、要するに面白くないんだなと思わざるを得なかった。

さて、来年は西東京・小平・東久留米の3市とも市長選挙が行われる。たった1人を選ぶ選挙。盛り上がれば良いが。

【リンク】
東京都選挙管理委員会(令和6年10月27日衆議院議員選挙)

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谷 隆一

「タウン通信」代表。多摩北部にて、2008年から「タウン通信」を発行。
著書に、『中高生からの選挙入門』(ぺりかん社)、『議会は踊る、されど進む~民主主義の崩壊と再生』(ころから)ほか。
当コラムは、地域情報紙「タウン通信」で掲載した原稿を転載したもの。

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