エレベーターの本

縁があって、この夏、『安全か? 危険か? エレベーター』という書籍作りに関わった。

著者は、エレベーター保守会社「エス・イー・シーエレベーター」創業者の鈴木孝夫さん。同社が保守点検するエレベーターは全国に5万台もあり、使用するエレベーター内で「SEC」のステッカーを見たことがあるという方も多いだろう。ちなみに、具志堅用高さんが長くCМキャラクターを務めている。

この本に関わって初めて知ったのは、エレベーターという乗り物の面白さだ。皆さんはエレベーターについて考えたことがあるだろうか? どんな仕組みで動いているのか? 安全性は? 種類は? 速度は?

例えば、日本で一番速いエレベーターは横浜ランドマークタワーのもので、時速45キロも出ている。ちなみに世界一速いのは中国「CTFファイナンスセンター」で、約75キロ。それだけの速度で、何百㍍もの高さに移動することを思うと、すごい乗り物なんだということが実感されてくる。しかも無人運転だ。

こう聞くと、ではエレベーターが落ちたらどうなるのだろう? と不安に思う人がいるだろうが、実はエレベーターは落ちるとは限らない。一般に普及しているエレベーターはロープで吊るロープ式なのだが、効率良く稼動するためにエレベーターかご(人が乗るスペース)の反対側におもりを吊っている。いわゆる「つるべ式」になっていて、そのバランスによっては、落ちるのではなく「突き上げ」になる。

もっとも、何重もの安全対策が施されているので、きちんと保守メンテナンスされている限り、乗車に心配する必要はない。そんな安全の仕組みや地震・火災時などへの備え、さらにユニークなエレベーターなど、エレベーターについて幅広く知れる一冊となった。

一般書店では購入できないが、当社で郵送販売するので、ご興味ある方はご連絡を。1,980円。

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谷 隆一

「タウン通信」代表。多摩北部にて、2008年から「タウン通信」を発行。
著書に、『中高生からの選挙入門』(ぺりかん社)、『議会は踊る、されど進む~民主主義の崩壊と再生』(ころから)ほか。
当コラムは、地域情報紙「タウン通信」で掲載した原稿を転載したもの。

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