多摩地域で採集された昆虫の標本がこのほど、東久留米市の文化財に指定された。

同市文化財保護審議会委員でもある北原俊幸さんが1953年から2019年の間に採集した3170種・約4万6000個体を収めた625箱にのぼる標本で、その70%ほどは現在は市域に生息していない昆虫であることから、かつての地域の昆虫相を記録すると同時に、近年の環境破壊、温暖化、外来生物の影響などを見るうえで重要な文化財と評価された。
一般的に、昆虫標本は収集者の好みによって、蝶や甲虫など特定種目に偏りがちだが、北原さんの標本コレクションは多種に及ぶところが特徴的だという。
なお、昆虫標本が指定文化財となる事例は、全国でも珍しいケースとのこと。
当サイトでは、2022年に北原さんの紹介記事を掲載している。記事は「この町この人 北原俊幸さん」へ。