西東京市に4カ所 「愚痴聞かせて」
介護の愚痴を気軽に吐き出して――。
超高齢社会で在宅での介護のニーズが高まるなか、「介護している人にホッと一息つける場を」と、西東京市の市民団体「西東京・ワーカーズまちの縁がわ『木・々』」が、その場づくりに取り組んでいます。
場となるのは、市内4カ所で展開する「ケアラーズカフェ」。保谷町での開催を覗いてみました。
溜まった「思い」を吐き出すところから始まる
ある木曜日の午後2時30分頃。コミュニティーレストラン「木・々(もく・もく)」(保谷町6の25の1)を訪ねると、すでに場は熱気を帯びていました。
開会は午後2時のはず。たった30分しか経っていないはずでしたが、旧知のように全員が打ち解け、真剣に語り合っていました。人数は10人ほど。ほぼ半数が、ケアラー(介護をしている人)です。
「『カフェ』は、ケアラーさんと支援スタッフが気軽に集まる場です。初めて見える方は、みなさん、思いをだーっとしゃべり続けますね。それでひとしきり吐き出したら、その後は、ケアラーさん同士の情報交換が始まります」
運営団体代表で、元保谷市議会議員の鈴木美紀さんはそう話します。
ケアラーが元気になれば、介護の現場にも好影響が出る
鈴木さんが「カフェ」を始めたのは、4年ほど前に参加した関連講座がきっかけ。
これまで続けてきた中では、さまざまな出会いがありました。
介護のために離職した人、娘に伴われてカフェを訪ねてきた女性、介護者が先に亡くなってしまうケース……。
「ケアラーさんが元気になることは、介護される人にとっても良いこと。少しでもケアラーさんの力になれればという思いで続けています」
と鈴木さん。
新たに「カフェ」が増えて…
同会では、保谷町のほか、緑町、新町、7月からは田無の、計4カ所で「カフェ」を開いています(※西東京市内、掲載時現在)。
4カ所の運営は人員確保の面などで負担がありますが、複数箇所を開くことで、「より寄りやすくなれば」という狙いがあるそうです。
「各会場とも、月2回のペースで実施しています。ぜひ気軽にいらしてください」
と鈴木さんは呼びかけています。
利用はお茶代100円~(会場で異なる)。
詳しくは「木・々」(042・425・6800)へ。
◎コミュニティーレストラン「木・々(もく・もく)」
◎西東京市保谷町6の25の1