この10年で急上昇、市民団体公表
公共施設での禁煙対策で、東久留米市が都内トップクラスということが分かりました。
市民団体「市民自治井戸端会議」が、禁煙週間(5月31日~6月6日)に合わせて公表したものです。
同会では東京都の全62市区町村にアンケート調査を実施し、現在、集計を急いでいます。一部調査中の自治体があり、今回公表されたのは、中間速報としてのものです。
「屋外」の対応に差が見られる
中間速報では、公共施設の総禁煙率が最も高いのは、足立区の99・8%。次いで、東久留米市が99・6%、港区が99・5%、文京区が99・4%となっています。
傾向としては、多くの自治体で施設屋内での禁煙対策は進んでいるが、屋外では喫煙スペースが設けられるなどして、禁煙自体は必ずしも進んでいないという実態がありました。
特に、市部の対策に遅れが見られました。
禁煙率が落ちている自治体も
同会ではこれまで、2003年、04年、07年と3回アンケート調査を行ってきており、今回は10年ぶりの実施となりました。
本来は07年から5年目の12年の実施を予定していたそうですが、東日本大震災及び原発事故があり、調査を先送りしてきたといいます。
今回、10年ぶりの調査で見えたのは、自治体によって取り組みの差異がはっきりしてきたということでした。
施設が新設された関係などもあり、中には、10年前よりも禁煙率が落ちている自治体もありました。
そんななかで東久留米市は、屋内禁煙率は前回72%が100%に、屋外禁煙率は71%が99・2%になるなど、取り組みの結果が見えています。
なお、北多摩5市の結果は以下の通りです。
・東久留米市 99・6%
・清瀬市 84%
・東村山市 76%
・小平市 59%
※西東京市は一部調査中。なお、屋内禁煙率は100%
公共施設は「禁煙すべき」と同会
禁煙については、たばこを吸う人の権利も問題になりますが、同会代表の柳田由紀子さんは「たばこが体に悪影響をもたらすのは明らか。公共施設ではやはり禁煙すべきと思います。分煙スペースについても、公共施設に税金を投じて設ける必要はないと感じます」と話しています。
また、今回の調査では小中学校の禁煙対策が進んでいない自治体が見られたことから、「特に教育機関の禁煙対策はもっと積極的に進めてほしい」と注文しています。
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