まぶたが眼にかかる……。加齢とともに誰にでも起こる眼瞼下垂(がんけんかすい)。
「見えにくい」と悩む人は多いですが、実は短時間の手術で症状を改善できます。地元で手術している「ひばり中村眼科」の中村真太郎院長に聞きました。
眼瞼下垂とはどんな症状?
――眼瞼下垂とはどういうものですか。
「まぶたを上げる筋肉の力が弱り、まぶたを十分に開けない状態です。眼にまぶたが覆い被さるイメージです=下図」
――原因は何でしょうか?
「ごく希に生まれつきの方がいますが、ほとんどは加齢によって上眼瞼挙筋という『まぶた』を上げる筋力が弱るのが原因です。60歳を超えると、多くの方に症状が見られるようになります。また、コンタクトレンズを使っている方は、若くてもなりやすいです」
――治療法は?
「手術しかありません。まぶたの裏にある『上眼瞼挙筋』という筋肉を短縮して付け直す手術をします=左図の上部参照」
目に傷がつく心配は?
――傷が残るのではないでしょうか?
「切開は二重に沿って行います。縫い目は二重の奥に隠れるので目立ちません。
ただ、術後はどうしても見た目の印象は変わってしまいます。目元の手術なので、それは避けられないことです。
なお、手術自体は複雑なものではありません。片目なら30分程度、両目でも50分程度で終わります。日帰り手術です。1週間くらいは『まぶた』が腫れますが、すぐに普段の生活ができます」
手術すべきかの判断基準は?
――どんな症状なら手術すべきですか。
「『見えにくい』『目元が疲れる』などの症状があれば、我慢せず手術されると良いと思います。焦ってやるような手術ではないですが、『見る』というのは生活上で大きな要素ですから。手術は保険適用です。
なお、眼瞼下垂と似ているけれど違う病気として、眼瞼皮膚弛緩症というものがあります。
これは、まぶたの皮膚がたるんで垂れ下がってくるもので、治すには眼瞼下垂とは違う手術(皮膚切除)が必要になります。眼瞼下垂と合併することもあります。
詳しくは受診の上ご相談ください」
データ
ひばり中村眼科
◎042-439-3617
◎西東京市谷戸町3-9-4
◎土・日休診
http://www.hibari-nakamuraganka.com