「タウン通信」代表の谷隆一が、5月、『中高生からの選挙入門』(ぺりかん社)を発行しました。
衆議院・参議院の違いから、実際の投票所での行動についてまで、いわば「選挙のガイドブック」となる内容となっています。
地域紙記者としての経験をベースにした本書では、とりわけ、地方選挙への向き合い方を重視しています。
国政に比べて圧倒的に情報が少ない地方政治の実情をどのように知っていくか、誰でもアクセスできる情報源を具体的に紹介しています。
また、投票先をどう選べばよいかのアドバイスや、国政・地方政治が直面している政治課題などにも言及しています。
ルポ、インタビューなども収録
本書を「タウン通信」谷が執筆した経緯には、谷の前著『議会は踊る、されど進む〜民主主義の崩壊と再生』(ころから)の出版があります。
同書では、市民の無関心がどのような政治を生むかを、東久留米市の実例(市長による予算の専決処分等)をベースに考察しています。
同書で選挙・政治への無関心や低投票率を指摘したことから、今回、18歳選挙権に前後して、同書が企画されました。
このような背景があることもあり、同書においても、低投票率の実情のルポを掲載しています。
知事選挙として史上3番目の低さに終わった2015年埼玉県知事選挙への考察を加え、さらには、住民投票ながら、1票が政治を変えた実例として、埼玉県北本市の新駅設置をめぐる住民投票について触れています。
そのほか、現職議員の声として、千葉県流山市の近藤美保議員のインタビューを収録。議員の仕事がどういうものかを聞いています。
また、模擬選挙推進ネットワーク事務局長などを務める林大介さんのインタビューも掲載し、有権者教育の重要性を示唆しています。
さらに、次代の青少年の声を聞こうと、高校生と大学生による座談会も開催。若者たちから見た政治や選挙への本音が綴られています。
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同書は、職業への道をまとめたシリーズ「なるには」Booksで知られるぺりかん社から発行。B6判、160ページ、1620円。全国有力書店、ネット書店で販売されています。