児童のいない夏休みを利用し、西東京市向台小学校で、人知れず善意の制作が行われました。
手弁当で作業に当たったのは、武蔵野美術大学生5人と女子美術大学生1人。制作したのは、同校の各階のトイレの扉です。
老朽化していた扉を一人1枚ずつ担当し、個性ある6作品を仕上げました。
「公共の場」に絵を描けるなんて
暑い盛りの制作で、大型扇風機をフル回転させるなど現場は苦労の連続。ペンキで描きましたが、「乾きやすくて、油絵や水彩とは勝手が違った」の声も聞かれました。
それでも学生たちにとっては、自分の作品を見てもらえる絶好の機会。3階女子トイレを担当した油絵学科3年生の薄羽由実子さんは「公共の場のものに絵を描けるなんて、そうはないこと。子どもたちがどんな反応をしてくれるか楽しみです」と話していました。
地域の力の活用の一環で
同校では、地域の力を活用した学校運営に積極的で、武蔵野美術大学の学生に授業のサポートをしてもらうなど、同大学との連携も深めています。そのつながりの中で、今回の企画となりました。
制作には、武蔵野美術大学の薄羽由実子さん=上写真=のほか、ドル萌々子さん、武市華奈江さん、石橋彩さん、岡田春花さん、石丸美緒里さんが参加しました。
同校の山縣弘典校長は「日本画風や抽象画など、バラエティが生まれました。子どもたちには、いろいろな表現があることを感じてほしいです」と話しています。