東久留米市が公立保育園の全園閉園を進めている問題で、直近の閉園候補となっている「しんかわ保育園」の父母会が、8月7日に並木克巳市長に対して抗議文を送った。
市長は同園で5日に説明会を開いたが、父母らは「一方的な説明があっただけで、質問も打ち切られた」と抗議している。
市は、閉園の条例案を9月議会に提案する見込み。
公立保育園の廃止については、市は「民間化」と位置づけ、「民間の力を活用し、待機児童解消などを推し進める」との考えのもとで計画している。背景には、公立園の建て替えが迫っていることもあり、財政負担を減らしたいとの実情もある。
「民間化」が打ち出された当初から保護者を中心に反対運動があったが、昨年12月の市長選挙では、計画を推進する現職の並木市長が再選を果たしている。
もっとも、その際に市長は「2018年4月には待機児童がゼロになる見込み」と子育て政策の実績を主張していたが、実際には新年度後、100人を超える待機児童が生じた。待機児童がいるなかでの公立園閉園に対し、疑問の声が強まることとなった。
父母らは「市民の声を無視している」とし、9月議会への条例案の提出を見送るように求めている。
◎東久留米市・保育サービス等の実施計画
http://www.city.higashikurume.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/010/939/jissikeikaku30.3.pdf
◎公立保育園存続プロジェクト
https://kouritsuhoikuenmamoritai.wordpress.com/category/%E5%AE%88%E3%82%8A%E9%9A%8A%E6%B4%BB%E5%8B%95/
◎タウン通信「編集長インタビュー」 しんかわ保育園父母会長(元)の鎌塚由美さん
http://www.town-t.com/p3895/