小野修平さんは、地元・西東京市を拠点にする若き防災アドバイザーです。熊本地震や西日本豪雨などでは支援活動を行い、その若い力を被災地で役立ててきました。
そうして培った知見は、各地での防災の啓発活動の場で生かしています。この9月・10月には同市の連続講座「災害ボランティア養成講習会」で講師を務めます。
(※編集部注 イベントは終了していますが、地域情報として掲載を継続しています)
「常時」の思い込め、「ジョージ防災研究所」設立
就職の経験はありません。
大学を卒業した2016年、ジョージ防災研究所を設立。「ジョージ」の名には、「防災対策を『常時』心掛ける」という思いを込めました。
起業へのターニングポイントとなったのは、実践に基づいた学びを求めていた学生時代に大学で出会った「子ども対象のワークショップの企画募集」。採用されると予算が出ます。
「これだ!」
中学1年生のときから消防少年団に所属していた経験を生かし、友人と防災のワークショップを企画。見事採用され、小学校でワークショップを行いました。
そこで感じたのは人々の防災への関心の高さ。そして、防災には人をつなげる力があることでした。
「実はそれまで、建築、料理、福祉、教育といろんなことに興味があって進路に迷っていたのです。しかし、防災と出会ってスッキリしました。どれもが防災と結びついていることに気づいたからです」
就職先がないなら、いっそ
防災のスペシャリストを目指して就職先を探しましたが、適当なところが見つかりません。それならいっそ、と、思い切って起業しました。
現在は、各地の防災講座で講師を務めるほか、マンションや企業への防災面のコンサルティングも行っています。
「災害に強い街は地域での備えができている街。平常時からの取り組みが大切です」
地元を拠点にする責任感から、消防少年団の指導者も務めます。防災は息の長い活動。早くも次世代の育成を行っています。
◆おの・しゅうへい 1994年、神奈川県生まれ。西東京ボランティア・市民活動センター副運営委員長。教えて!もしもの避難所ネットワーク代表。西東京市在住。