生命の「息」から調和の音を フルート奏者 桂綾子さん

東久留米市に暮らす桂綾子さんは、東久留米市演奏家協会に所属し、地域での演奏も多いフルート奏者です。

子育てが一段落したのを契機に、この春から楽器指導も再開しました。

今週末9日(土)には、小平市ルネこだいらでコンサートも予定します。

(※編集部注 イベントは終了していますが、地域情報として掲載を継続しています)

 

画家の父の影響でフルートを始める

桂さんのフルートとの出会いは、画家の父の影響です。

「信州の山を描きたい」と長野県松本市に移住した父は、アトリエではいつも「良い音楽を聞くと良い色が出てくる」とクラシック音楽を流していました。

父の横でそれを聞くうちに、モーツァルトのフルート四重奏に魅了されました。

 

スズキ・メソードで、音楽院まで

父の知人の指導で10歳から楽器を手にし、後に松本に本拠地のある「才能教育研究会」(=スズキ・メソード)で習い始めました。

そして系列の音楽院を修了し、そのまま指導者になりました。

松本で17年間指導するなかでは、幼児から70代の初心者までさまざまな出会いがありました。

今年になって指導を再開しましたが、以前との違いを感じています。

「デジタル化ですぐ答えの出る時代。だからこそ、音楽でコツコツと自分の音を作る経験をしてほしいと思います」

と桂さん。

 

フルートで自分の音を作る

とはいえ実は桂さんには、その点で希望もあるといいます。フルートは自分の音を作るのに向いている楽器ではないか、と考えているからです。

「自分の生命を維持する『息』を音に乗せて音楽を作る。フルートは、生きている息から美しい音を生み出せるのが魅力です」

 

出会う人々との縁を大事に

東久留米に住んだのは「自然の豊かな環境が気に入ったから」。気づいたら、この地で約10年。桂さんは「出会う人々との縁を大切に思っている」といいます。

「せっかくフルートを吹けるのだから、誰かと技術を競うのではなく、自分の培ったものでみんなと楽しみたい。

出会う人たちと共に、心穏やかに音楽を楽しむ時間を大切にしたいですね」

 

かつら・あやこ 1969年長野県松本市出身。アメリカ、ドイツ、韓国など海外での指導経験も豊富。全国で演奏活動中。受賞歴に松本市芸術文化奨励賞。東久留米市在住。この春から、スズキ・メソードの新宿早稲田教室で木曜日にフルート指導。東久留米での指導は応相談。教室については桂さん(080・5654・5805 clara.ayako0213@gmail.com)へ。

 

出演コンサート

桂さんが出演するコンサート「Story &Music」は、9日午後2時30分から、ルネこだいらで。曲目はサンサーンス「白鳥」、ドップラー「ハンガリー田園幻想曲」ほか。ティータイムあり、1500円。詳しくはルネこだいらチケットカウンター(042・436・9000)へ。

(※編集部注 イベントは終了していますが、地域情報として掲載を継続しています)

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