加藤正三郎さんは、風景画をメインにする洋画家です。
ヨーロッパの風景にこだわってきましたが、3年ほど前から、地元の風景をテーマにするようになりました。
東久留米の風景にこだわった個展を、31日(木)から6月3日(日)まで成美教育文化会館で開催します。
(※編集部注 イベントは終了していますが、地域情報として掲載を継続しています)
30代で絵に魅せられる
東久留米市に暮らして40年になるという加藤正三郎さんが、絵を本格的に描き出したのは、30代後半からのことです。
20代で小学校教諭になり全教科を教えるなかで、図工の指導法を模索しているうちに絵の面白さに魅せられていった、といいます。
「絵は誰でも描けるという半面,絵画として極めるのは難しい。自分で自分の世界を作り上げていく面白さを感じました」
「やりたいことをやろう」
間もなく、同僚の勧めもあり、教職員を対象にした美術展に出品。数作品で受賞し、自信を深めました。
55歳の時に初の個展を開催。定年2年前に早期退職して絵を専門にするようになりました。
「人間の運命はいつどうなるか分かりません。最後は、『やりたいときにやりたいことをやろう』と決断しました」
ほどなく、絵画教室「風景・水彩スケッチの会」を主宰。近隣の人に絵を指導するなかで、地元の風景にも目を向けていきました。
立ったままスケッチ
テーマを探すときに気になるのは、武蔵野の原風景や、かつての名残がある場所。東久留米の水と緑はもとより、玉川上水、旧東大農場、田無の宿場町……。
心に留まる風景を見つけたら、立ったまま15~30分でスケッチをするのがスタイルです。
「身近な風景の素晴らしさを見逃している方が少なくありません。絵を通してちょっとほっとしたり、地元の魅力を再発見してみてほしいですね」
◆かとう・しょうざぶろう 1948年墨田区出身。教職を経て画業に専念。絵画指導もしている。東久留米在住。日本美術家連盟会員。
個展「東久留米の自然と風景」
加藤さんの個展「東久留米の自然と風景」展は、31日(木)から6月3日(日)の午前10時から午後5時(3日は4時)まで、成美教育文化会館(同市東本町8の14)で開かれます。油彩、水彩を約50点出品。詳しくは加藤さん(080・3006・3958)へ。
(※編集部注 イベントは終了していますが、地域情報として掲載を継続しています)