デザイナーが営む駄菓子店
今回は、子どもと一緒に楽しめる駄菓子店を紹介します!
西武柳沢駅北口の商店街にある「ヤギサワベース」は、2016年にオープンした駄菓子店。冊子や広告物などを制作しているデザイナー・中村晋也さんが店主を務めています。
編集者視点で考えると、「えっ、集中力を要するデザインの仕事をしながら子どもの接客をするのって、すごい大変なのでは……!?」と思ったのですが、「映画『ALWAYS 三丁目の夕日』の主人公・茶川竜之介が小説を書きながら駄菓子店を営む様子に憧れた」と中村さん。しかし、オープンして1年ぐらいの間は、仕事の都合でお店を開けられないことがしばしばあったそう。
「……これじゃ、ダメだ」
中村さんが思い描いていたのは、自身が子ども時代に通っていた“駄菓子屋”。原風景とも言える“子どもの身近な存在でありたい”と、決意を改めます。
「妻が仕事を辞めて、お店を手伝ってくれることになったんです。感謝しています」
現在は、奥さんと二人三脚でお店に立つ日々。
ヤギサワベースで特徴的なのは、店内の中央に置かれたテーブルです。子どもたちがコミュニケーションを取れるようにと、テーブルの上にはオセロや将棋などのアナログゲームがいくつも置かれています。
目指すは「子どもの社交場」
「店内では、携帯ゲーム機などの一人で遊ぶものは禁止。子どもの社交場を目指しています」
一方で、休日にはプラモデルの制作会やお絵かき大会など、大人と子どもが一緒に楽しめるさまざまなイベントを開催。「子どもが、親以外の大人から、いい意味で刺激を受ける場でもありたいんです」と、中村さん。
取材時は、成人した男性が訪れて駄菓子を袋いっぱいに買っていく姿も見られました。
所狭しと並べられた駄菓子を見ていると「これ好きだったな」「ん、これは知らないぞ」と、新旧の駄菓子に心踊らされること必至です。
ポイント
ヤギサワベース
◎042-452-5905
◎西東京市保谷町3-25-15
◎公式ホームページ