12/8、地域の若者も参加し多彩に 谷戸イチョウ公園で
12月8日㈰、西東京市にある谷戸イチョウ公園で、「ひばりフェスタ」が開かれる。周辺の2つの商店街が力を合わせて実施する初の試みで、ジャグリングなどのステージや、キッチンカーなどが多彩に展開される。中学生や大学生も運営に関わる地域ぐるみの企画で、背景には「商店街をもう一度盛り上げたい」の思いが溢れている。
「昔の活気を取り戻したい」
「昔は車道に人が溢れるほど商店街が賑わっていました。あの活気を地域に取り戻せたら……」
開口一番にそう話すのは、西東京市立中原小学校・校門前で催事スペース「越後屋brighten」を営む星洋子さん。この地域は「すかいらーく」発祥の地としても知られ、特に1960年代、ひばりが丘団地など周辺の人々が生活必需品を求める場として賑わった。
しかし、大手スーパーの出店などで個人商店は経営難を強いられ、現在はネット通販の脅威をもろに受けている。今では商店街を維持することも容易ではなく、同店もあるピピ通り商店街は今春に解散した。ほどなく、同様に解散していた近くの「グリーン商店街」「中原銀座商店街」のエリアの個人商店で「ふれあい通り名店街」を発足させたが、「ネットで自分で発信できる時代に、商店街のメリットを感じない」と加入を拒まれることが多かったという。
「子どもたちに来てほしい」
今回の「フェスタ」はそうした体験から、「それならばイベントを開いて、商店街の存在意義を示したい」と企画したもの。より盛大なものにするために、近くの大規模商店街で催事経験も豊富な「谷戸商店街協同組合」と連携した。
「商店街の意義の一つは、地域の子どもたちとつながること。『あそこに行けばあのおじちゃんがいる』という安心感。人の顔が見える買い物体験も重要だと思う」
と星さん。
そんな思いから今回は田無第二中学校の有志生徒や、「地域連携・地域貢献」活動を行う早稲田大学の団体「結の芽」ともつながった。若者の力を借りて、若い世代の来場を促したいという狙いがある。
早稲田大学の地域連携活動団体「結の芽」も参加
そのようにして関わりを持った一人が、同市出身で「結の芽」の設立メンバーでもある清水遥人さん。地方での活動経験が豊富な清水さんは、「何ができるわけでもないが、『いてくれるだけで助かる』と言われ、そういう役立ち方もあるのかな、と思っている。今回は地元なだけに、恩返しをしたい気持ちもあります」と参加の動機を話す。
フェスタは午前10時から午後4時まで。
なお、星さんは「商店街でストリートピアノ」という企画で、2年前に西東京市ビジネスプランコンテストでグランプリを獲得している。今後の活動も注目だ。詳細は実行委員(hibari.festa@gmail.com)へ。