誰もがアクセスできる本がある
拡大文字の本、布の絵本、点字や音声図書など、誰もがアクセスできる本があることを知って――。
先月、西東京市ひばりが丘図書館で「世界のバリアフリー児童図書展」が開かれた。同市にある梅村こども診療所を拠点に約30年前からバリアフリーの絵本作りに取り組むグループの呼びかけでできた「絵本バリアフリー実行委員会」らの共催。
国際児童図書評議会が昨年選定した世界22カ国・地域の40冊を紹介した。西東京市では初開催。
【取材余話】
記事中にある「梅村こども診療所」の梅村浄先生にご招待いただき、開催会場を訪ねると、25年ほど前に自作したというマルチメディアデイジー図書を最初に見せてくださった。パソコン上に絵本を取りこみ、音声を吹き込んで、クリック一つでページをめくっていけるというもの。音声を吹き込んだのは障害のあるお子さんをお持ちの男性で、「売ってほしいといわれるくらい、とても好評だったんです」と懐かしそうにお話くださった。障害のあるお子さんに本の世界を伝えたいという、愛から始まった活動だと思わされた。9日間で376人の来場者があったと後日ご連絡をいただいた。(谷)