前号(2024年9月4日発行・516号)の「新米プレゼント」には、過去最高レベルのご応募をいただいた。「良い企画だ!」とお褒めくださった方もいたが、米不足と重なったのはたまたまのこと。中には「半月もお米を食べていない」「災害用の備蓄米を食べている」と書かれている方もいて気持ちが揺らいだが、そこは厳正に抽選させていただいた。
話はうって変わって、1面掲載の難病のソプラノ・坂井田真実子さんのこと。プレコンサートにお誘いいただき訪ねたが、歌声を聴いてびっくりした。病気などまるで感じさせない伸びやかで豊かな声量。まさしくそれはプロの技で、難病の先入観を持った自分を恥じた。
実は坂井田さんとは15年ぶりの再会。2009年9月の本紙「この町この人」で紹介させていただいたことがあり、その一行目を「二期会会員で将来を嘱望されるソプラノ歌手」と書いた。当時、坂井田さんは20代で、自信に溢れ、美しく、まぶしかった(気さくな方でもあった)。
坂井田さんの歌を聴きながら、当時を思い出さずにいられなかった。この日のラストに坂井田さんは、荒川静香さんが踊ったことでも有名な「you raise me up」を歌ったのだが、思いがこもっていて素晴らしかった。「記者は常に冷静であれ」と教えられてきたが、不覚にも落涙しそうになった。ぜひこの地域から、坂井田さんたちの活動を盛り立ててほしい。
さて、最後に、今号について触れねばなるまい。
「あれ、薄いな」と思った方は少なくないはず。実は今月から、月2回発行とすることにした。
ただし、月中旬の発行は新聞折込で行う。新聞購読者減少に対応してポスティング配布に切り替えた本紙だが、「何とか新聞で続けてくれ!」という熱烈な声が少なからずあり、「お役に立てるなら」と折衷案を選択した。
新聞を購読されていない方は、ぜひウェブ版でチェックを。情報更新はX(旧ツイッター)などでも行っています。
[編集部注] 地域紙タウン通信は2024年3月からポスティング配布してきましたが、2024年10月以降は、第1水曜日にポスティング配布・第3水曜日に新聞折込で、月2回発行をして参ります。
地域紙「タウン通信」発行人。著書に
『議会は踊る、されど進む〜民主主義の崩壊と再生』(ころから)、
『中高生からの選挙入門』(ぺりかん社)、
『起業家という生き方』(同、共著)、
『スポーツで働く』(同、共著)、
『市役所で働く人たち』(同)。商業誌などでも執筆。
2024/11/16
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2024/11/20
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2024/10/2
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谷 隆一