冬至の頃に東久留米駅からダイヤモンド富士を望めるのが地域の風物詩となっているが、鑑賞スポットとして親しまれてきた同駅西口の「富士見テラス」が取り壊し中となっており、惜しむ声が上がっている。
同テラスは「関東の富士見百景」(国土交通省関東地方整備局主催)にも選定され、特に冬季は勇壮な富士山を望めることで名所となっていた。
取り壊す理由は、約30年前の建設の際に建築確認申請がなされていなかったことが今になって分かったため。調査の結果、壁面の基準耐力の不足が判明し補強が検討されたが、多額の費用が掛かることなどから見送られた。
一連の経緯に対し、富田竜馬市長は「当時の記録などを調べたが、なぜ申請がされなかったのかは分からなかった。行政としてあってはならないことで、今後はいっそう気を引き締めていきたい」と話している。