「小平ふるさと村」の入り口に、昔懐かしい丸ポストがあるのをご存知ですか? 実は、小平は、東京都内の自治体では、最も多くの丸ポストがある町なんです。
その数、実に37本(※使用できる丸ポストの数は32本)。23区内には丸ポストが5本しかないことを考えると、その多さがわかります。
現在普及している四角いポストが登場したのは、1970年。郵便物を貯める中袋を交換するだけで収集ができる四角いポストに対して、小さな取り出し口から少しずつ郵便物を取り出さなければならない丸ポストは、「手間が掛かる」との理由で、置き換えが進んでいきました。
小平に丸ポストが多く残っている理由は諸説ありますが、過去に同市役所の産業振興課に尋ねてみたところ、設置先である商店の方たちが「丸ポストのままでいいです」と、置き換えを渋ったのでは……というのが、有力な説の一つだとか。現在、同市では、その希少性から、丸ポストの保存に力を入れています。
2009年には、高さ2.8メートルで大きさが日本一の「日本一丸ポスト」をルネこだいら前に設置。「高すぎて届かないだろう!」と思う方もいるかもしれませんが、ご安心を。ポストの上下に2つの投函口が設けられています。とはいえ、多くの人が上の投函口を利用したいのか、背伸びをしていたり、小さい子どもが親に抱きかかえられて、郵便物を投函している微笑ましい光景をしばしば目にします。
昔懐かしの丸ポスト。写真を撮ってSNSに投稿したり、メールが主流の時代にあえて手紙を送ることで、特別な気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。
<小平市内の丸ポストの設置場所>