8年前に発足した「新しい市政をつくる会」の強い推薦を受けて立候補を決意した篠原重信さん。出馬会見も開いたが、「タウン通信」では独自にインタビューに臨んだ。
(※無所属/新人/共産党、社民党推薦)
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――立候補を決めた理由は?
「市民の声を聴かない今の市政に強い疑問を感じたからです。東久留米がこのままでいいのかという危惧を抱えていました。多摩地域26市の中で、東久留米市の住民サービスは大きく遅れています。また、一方的に公立保育園の全園廃止を打ち出すなど、多くの市民が疑問や憤りを感じています。
今回の市長選挙はこれまでの市政をチェンジをする絶好のチャンスです。現市政を継続して引き継ぐのではありません。「市民の声を聴かない市政から、市民の願い実現の市政へ」を決意し、立候補しました」
――重点する政策は?
「いちばんは、コロナ禍における市民の皆さんの安全や暮らしについて、いちばん身近な自治体である市がきちんと応援をしていく体制を整えていくことです。PCR検査をはじめ、どのような充実したたいが可能かをしっかりと考えていきます。
また、東久留米市が立ち遅れている中学校での温かい学校給食の提供、コミュニティバスの実施、公共施設への太陽電光発電設置も非常に大切な課題と認識しています。
実は太陽光発電設置については、ようやく来年度予算に組み込まれ、市役所への設置が予定されています。東京都からの指摘を受けたからです。地球温暖化対策として国や自治体が一体となって行うべく重要な施策であるにも関わらず、自らは動こうとしない現市政のあり方は、ぜったいにチェンジしなければならないと考えます。
現在の中学校給食はスクールランチ方式で、ランチボックスを選択する生徒は約5割程度。副菜類は冷めてしまっていて美味しさを感じれらないからです。市民はずっと、全員が同じ温かい給食を食べるようにしてほしいと訴え続けてきましたが、退けられています。先日も保護者3000名の署名が寄せられたばかりです。まさに市民の声を聴かない、未来を担う子どものことを考えていないことの表れです。
子どもにも、高齢者にも、障がいのある人にも、冷たい市政運営を続けてきた現状を変えるときがきています」
――他の2名の候補者とは違う、篠原さんならではの強みは?
「『市政をチェンジする』。こう決意しているのは私だけです。現市政の継続ではなく、変えるのです。市民一人ひとりの声を聴き、願いを受け止め、実現させていきます。
今までの議員生活でも、市民の声を聴き、市民の暮らしを守るという立場で活動してきました。
例えば、東久留米都市計画税の引き下げ、道路占用料の引き上げです。これによってを市民負担によらない財源を確保することができました。また、1990年には東久留米駅にエレベーターとトイレ、1995年には東京都でいちばん先に温水便座を設置しました。これは車椅子を利用している人の訴えを聴いたことがきっかけです。
本当に困っている市民の人の声を形にしていく。この政治姿勢をこれからは、市長として貫いていきます」
――「市民の声を聴く」具体的な方法は?
「ネットを含めいろいろな方法がありますが、柱は「直接の対話」です。懇談会のスタイルです。コロナ禍であれ、状況を見極めながら、適切な形で市民の声を直接聞く場面をつくります。すべての要望に応えることはできなくても、実現が困難なのか、時期を検討するのか、理由を市民へ説明し、伝えていきます。
『公立保育園の全園廃止』についてもそうです。一方的なこの計画は、市内外の人たちにまで東久留米市は保育に不安な地域だという印象を与えてしまいました。子育てをしたいと思える街づくりは市の活性化のためにとても大切です。すべての園を廃園するのではなく、個々に見極めていくことが大事だと考えます」
(取材記者・三好圭子)
(※編集部注 政党の推薦については、12/19の告示日に追記しました)