仏事のよろず相談所
奥野式典 奥山太郎さんコラム
「コロナ」が落ち着いてきて、周辺地域では、新規感染者0人の日が増えています。
そんななかで目立ってきたのが、ご葬儀の場での会食(通夜ぶるまい、精進落とし)です。また、一時は「一日葬」が急増しましたが、最近は以前と同様にお通夜を行う方が増えてきました。
ここ数回ほど、立て続けに、お通夜あり・会食ありのご葬儀をお任せいただきましたが、ある喪主様の言葉が印象的でした。
「実は昨年も葬儀があったのですが、そのときは一日葬・飲食なしでした。でもそれだと『葬儀をやった』という気がしなかったんです。
今回、しっかり精進落としまでやれて、参列者へのおもてなしもできましたし、一区切りがついた気がします」
意味のあるスタイル
私たちも、この1年半ほどの間、会食がほとんどない葬儀を経験して、さまざまなことを考えさせられました。
特に印象に残ったのは、皆さんの別れ際の寂しそうな様子です。思いを共有したいのだけど、その場がなくてどうしてよいか分からない……。そんな様子が、各所で見られました。
今のご葬儀のスタイルは、歴史の中でさまざまに変化し、削られ、大事な要素だけが残ったものです。やはり相応の意味があるのだな、と改めて教えられました。
ところで、奥野式典が東久留米市滝山に構える「相談センター」が丸6年を迎えました。ここでは予約制でご相談に乗っています。気軽にご予約ください。
プロフィール
奥山 太郎