西東京市立田無第一中学校の生徒たちが、エコキャップ運動に取り組んでいます。
エコキャップ運動は、ペットボトルのふた(エコキャップ)を収集し、そのリサイクルで発生した利益を発展途上国の子どもたちのワクチン代に充てるというもの。
同校では、生徒会の発案でSDGs運動の一環として取り組むことを決め、1月18日から3月12日まで、校内に設置した回収BOXで集めています。
集まったエコキャップは、同市内で2008年から独自に活動を続けているアニメ制作会社「エクラアニマル」を通して寄付します。
それに先立ち、同校生徒会とエクラアニマルでは、オンラインで両者を結び、1月22日に交流会を持ちました。
交流会には生徒会の5人が参加。エコキャップ運動の“先輩”となるエクラアニマルの豊永ひとみ代表とアニメーター・本多敏行さんの2人に、順番で質問をぶつけ、活動の意義などを確認していました。
アニメ制作会社がなぜエコキャップ運動を続けているのかという問いに対し、本多さんは、
「日頃、アニメーションで、正義や思いやりなどを描いています。
でも、言っているだけでは社会は変わらない。『自分たちも行動しよう』ということで始めたのがきっかけです」
などと回答。
また、「最終的なゴールは何か?」という質問に、豊永代表は
「エコキャップは、世界の子どもたちのためにと集めているが、一方で、環境やSDGsという観点に立てば、エコキャップなどないほうがいい。矛盾して聞こえるかもしれないが、エコキャップがなくなることを最終的な目標だと思っています」
と話していました。
この交流会には、昨年発足した、地域の環境団体などが集まる「アースデイネット」のメンバーも参加。
同ネットワークの事務局長で、元小学校教諭でもある田中敏久さんが、
「きっとたくさんのエコキャプが集まることと思いますが、たくさん集まったと喜ぶのではなく、『こんなに多いのか』とびっくりしてほしい。自分たちで動いてみて、身の回りにどれだけのペットボトルやプラスチック製品があるのかに気づく。そのことが、皆さんが取り組む本当の意義だと思います」
と語りかける場面もありました。
なお、今回協力するエクラアニマルは、テレビ用のアニメーション制作を続ける一方で、自主制作アニメや、地域活動・地域資源を伝えるアニメーション作品なども作っており、地域のPRに一役買っています。
また、地域のごみ拾い活動なども続けており、そうした活動に対して、2019年には「やなせたかし文化賞」も贈られています。
同社はアースデイネットにも参加しています。