仏事のよろず相談所
奥野式典 奥山太郎さんコラム
先日、NHKの朝の人気番組「あさイチ」で、「コロナ禍におけるお葬式」をテーマに特集をしていました。
その中で特に印象的だったのは「一日葬」「直葬」の増加についてでした。
120の葬儀社へのアンケートでは、お通夜を行わない「一日葬」については過半数の業者が増加を実感しています。
また、儀式を行わず直接火葬場に行く「直葬」(当社では「火葬プラン」)については、非常事態宣言が出されていた4、5月中については67・5%、少し落ち着いた8月以降でも56・7%もの業者が「増えている」と答えています。
当社の実感でも、「一日葬」「火葬プラン」のご要望は増加しています。
この状況が長引けば、葬儀の簡略化は定着することになるのでしょう。
葬儀が簡略化していくなかで心配されるのは、業者間の安さ競争です。
一見、「歓迎すべきこと」かもしれませんが、安さを追求する会社は「多売」を志向するので、一つ一つのご葬儀が機械的にこなされかねません。
ご家族の気持ちよりも業者の都合が優先され、例えば、最後の棺を閉じるのも流れ作業のように行われてしまいます。
スタッフも、研修を受けただけ…という人が現場を任されることもあり得ます。
最後のお別れの場がそのような流れ作業で終わって良いのだろうか、という疑問はぬぐえません。
また、現実問題として、「一日葬」や「直葬」は実は業者の力量が問われる、という面があります。
短時間に行うことが多いため、手際の良さや柔軟さが求められるのです。
ご検討の方には、ぜひ業者の経験を重視するようお勧めします。
なお、当社は「一日葬」でも幾つかのプランを用意しています。ご予約のうえ、ご相談ください。
プロフィール
奥山 太郎