国立ハンセン病資料館

国立ハンセン病資料館は、誤った隔離政策の中でハンセン病療養所の入所者たちがどのような生活を強いられたかなどを紹介する展示館です。

国立ハンセン病資料館の入り口

 

お遍路姿の銅像が立つ

写真、文書、ジオラマ、使用された実物(生活用品など)が大規模に紹介されており、とりわけ、等身大の蝋人形を並べた生活空間などは当時の様子をリアルに伝えます。

ハンセン4

かつての生活の様子を紹介するジオラマ

 

また、過酷な状況のなかで人々が勤しんだ、文芸や陶芸、音楽などの文化活動にも触れることができます。

ここで作られた作品が多彩に紹介されている

 

名誉回復と、人権侵害を防ぐために

国立ハンセン病資料館の目的は、不当な差別・人権侵害を受けたハンセン病療養所入所者等の名誉回復と、その誤った歴史を繰り返さないための理解普及、啓発にあります。

常設展では、古来の様子から現代までの差別を紹介し、特に資料が充実する現代においては、療養所の敷地から外に出ることのできなかった人々の生活の様子を具体的に紹介します。
また、テーマを設けた企画展も実施しています。

懲罰で用いられた特別病室(重監房)の展示。非人道的な扱いがひしひしと伝わってくる

療養所の暮らしをさまざまに紹介する

生活用具など、実物が数多く展示されている

 

資料館の外にも、見学ポイント

なお、訪ねた際には、資料館だけでなく、周囲を歩くこともお勧めです。

敷地内に納骨堂などがあるほか、敷地の外に出られなかった入所者たちが少しでも遠くを望めるようにと土を盛った「望郷の丘」などを歩くことができます。

入所者たちが土を盛って作った「望郷の丘」

 

敷地内には豊かな緑が広がっていますが、これらは、入所者たちが1本1本植えて育てたものです。いま、この森を「人権の森」として後世に残していこうという活動が行われています。

データ

国立ハンセン病資料館

◎042-396-2909
◎入館無料
◎月曜及び、国民の祝日の翌日は休館。
(月曜が祝日の場合は開館)
◎東村山市青葉町4-1-13
公式ホームページ

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