店頭にある自動回収機にペットボトル5本を投入すると電子マネーnanacoの1ポイント(1円分)がもらえる――。
コンビニエンスストア「セブン−イレブン」の店頭に自動のペットボトル回収機を設置し、リサイクルを推進していく事業が、小平市で30日に始まりました。
循環型社会を推進しようと小平市、株式会社セブン−イレブン・ジャパン、小平市清掃事業協同組合(清掃組合)の三者が連携して取り組むもので、このような形での運営は全国で3例目とのことです。
30日には、同市の小林正則市長らが参加してセレモニーも行われました。
5本でnanaco1ポイント
ペットボトル回収機は、キャップやラベルを外したペットボトルで投入するもので、自動でサイズなどが選別される仕組みです。中身が残っていたり、汚れているものは回収されないようになっています。
2リットルまでのペットボトルを回収でき、総量では、500ミリリットルのペットボトル約150本まで収納できます。
セブン-イレブンでは、目標として、1店舗・1日あたり300本の回収を掲げています。
なお、5本回収ごとにnanacoの1ポイントがもらえます。nanacoカードを所有していない人には、特典は特にないとのことです。
30日現在では、同市内のセブン−イレブン15店舗で設置されており、8月末までにさらに4店舗が増える予定。
市内には29店舗がありますが、設置スペース等の問題もあり、当面は計19店舗で稼動していくとのことです。
ペットボトルからペットボトルへ
回収されたペットボトルは、週3回程度、清掃組合が回収し、一時保管します。そこから最終的にセブン−イレブンに引き取られ、再びペットボトルに製造されます。「ペットボトルからペットボトルへ」というリサイクルが特徴で、プラスチック等に再生されていく通常の方式よりも二酸化炭素の排出量を削減できるそうです。
市ではもともと「こつこつ小平『もったいない』が根づくまち」を理念にリサイクル活動などを続けてきていることもあり、担当する同市資源循環課の朝野圭介さんは
「市では2週間に1回、家庭から排出されるペットボトルの回収を行っていますが、最近は新型コロナウイルスの影響もあって、排出量が増加している状況もあります。今回の自動回収では、nanacoポイントも付くということで、地球にも家計にも優しい事業となっています。気軽にできる回収なので、ぜひご利用ください」
と呼びかけています。
なお、市内ではスーパーマーケット等の店頭でペットボトル回収などを行っているところが複数ありますが、これらは事業者が独自に行っている回収になります。市は、ホームページ等に情報を掲載するなど広報のサポートはしていますが(ページはこちら)、事業自体にはかかわっていません。
産官連携での回収事業は、今回が初とのことです。
同市と同社は今年3月に地域活性化包括連携協定を結んでおり、その中に「環境」をテーマにした項目もあったことから、両者で協議し、今回の事業スタートに結びついたとのことです。
セブン-イレブンでは、2017年からペットボトル回収機の設置を一部店舗で実施しており、現在、東京都、埼玉県、茨城県、沖縄県内の約369店舗(2020年6月末)で稼働しているとのことです。