多摩北部に隣接する所沢市。今、所沢がどんどん変わっています。
所沢市と株式会社KADOKAWAによる大規模商業・文化施設「ところざわサクラタウン」は、11月6日のグランドープン予定。
それに先駆け、一角にある「角川武蔵野ミュージアム」などが、8月1日からスタートします。
一方、夏の所沢といえば、埼玉西武ライオンズのホームスタジアム「メットライフドーム」。こちらは来年春の竣工に向け、エリア内を改修中です。完成したところから次々オープンしており、ますます魅力的なスタジアムへと変貌を遂げています。
さらに、主要駅となる所沢駅の周辺エリアも開発中。東口駅ビル「グランエミオ所沢」は、第二期計画も終盤を迎え、9月2日に新たな商業スペースがオープンとなる予定です。
加えて、西武園ゆうえんちもただいまリニューアル中で、2021年に完了が予定されています。
これらのうちから今回は、8月1日オープンの「角川武蔵野ミュージアム」を中心に、9月の所沢駅のグランエミオ所沢の情報と併せてご紹介します。
所沢市と「KADOKAWA」の共同プロジェクト
所沢市と株式会社KADOKAWAが共同で進めているプロジェクト「COOL JAPAN FOREST構想」。その拠点として東所沢駅から徒歩約10分にある「ところざわサクラタウン」(以下、サクラタウン)の建設が進むなか、8月1日(土)、敷地内にある「角川武蔵野ミュージアム」が先行してオープンします。
また、この日は、サクラタウンに隣接する「東所沢公園」内に新設される「武蔵野樹林パーク」もオープンします。
なお、サクラタウン自体は、11月6日(金)にグランドオープンの予定です。
サクラタウンとは
サクラタウンは約4ヘクタールの土地に、地上5階・地下2階の規模で建設される複合施設で、ブックストア、1800人収容のホール、多彩なイベントが可能な大型の野外スペース、レストランなどが設けられる計画でいます。
中でも、アニメやゲーム、映画などの世界を演出するEJホテルは、まさしくクールジャパンの象徴として注目を集めそうです。
その詳細は、出店する飲食店が公表されるなど少しずつ明らかになってきていますが、グランドオープンの11月直前まで待つ必要がありそうです。
先行オープンの「ミュージアム」
それに先駆けて、プレオープンとなるのが、「角川武蔵野ミュージアム」です。
同ミュージアムは、美術・博物・図書を“まぜまぜ”にするという新しい発想によるプロジェクトで、編集工学者の松岡正剛さん(※同館館長に就任)、博物学者の荒俣宏さん、芸術学・美術教育の研究者・神野真吾さん、建築家の隈研吾さんがタッグを組んで創設しています。
内部は5階建てで、ギャラリーや、マンガ・ラノベ図書館などが設けられます。8月1日からのプレオープンでは、1階のグランドギャラリーとマンガ・ラノベ図書館、2階のカフェのみの営業です。その他エリアは、11月6日からのオープンとなります。
迫力の「石」の外観が印象的
未だベールに包まれる同ミュージアムですが、すでに明らかになっているところでとりわけ注目を集めるのが、その外観です。
設計は、国立競技場の設計でも知られる、世界的に著名な建築家の隈研吾さん。花崗岩の板材2万枚を用いたその建物は、大地が隆起したような迫力でそびえます。
ほぼ時を同じくして竣工した国立競技場が「木」をイメージしたものであるのに対し、こちらは「石」がテーマ。その対比もまた、話題となっています。
建物自体が芸術作品となっている角川武蔵野ミュージアム。そのこけら落としは、設計者・隈研吾さんの作品を紹介する展覧会「隈研吾/大地のつながるアート空間の誕生—石と木の超建築」です。
隈さんが携わった石の建築、木の建築を紹介するほか、角川武蔵野ミュージアムの構想から設計、実際の工法まで、隈さんのテキスト、設計図、インタビュー映像などを多彩に紹介します。建築に興味のある人には見逃せない企画展となりそうです。
こちらの会期は8月1日(土)から10月15日(木)まで。午前10時から午後6時(金・土曜日は9時)まで。火曜休館ですが、9月22日(祝)は開館します。
入場料は1600円(中高生1000円、小学生700円、未就学児無料)。
この入場券で、「マンガ・ラノベ図書館」にも入れます。
なお、新型コロナウイルス感染予防のため、日時指定入場制で、入館人数の制限を行っています。
チケットはすでに7月15日から発売されています。購入は角川武蔵野ミュージアム公式サイトから→こちら。
※新型コロナウイルスの流行状況次第で、企画変更や会期変更の可能性があります
※入場時にはマスク着用等を求められる場合があります
武蔵野樹林パークとは
8月1日、角川武蔵野ミュージアムと併せてオープンするのが、「武蔵野樹林パーク」です。
隣接する東所沢公園の一角に広がるエリアで、野外アートの空間と、カフェなどを有する公園となります。
アート空間では、サイエンスやテクノロジーなど多彩な分野の先鋭たちが集まる国際的な集団「チームラボ」が手がける「チームラボ どんぐりの森の呼応する生命」が常設展示されます。
武蔵野に広がる落葉広葉樹林。そこから取れる「どんぐり」を象徴に、生命や人と森との共生などを、オブジェや光で表現しています。
展示物は、来園者次第でさまざまな呼応・変化があるインタラクティブ(双方向)のもので、行くたびごとに発見がありそうです。
エリア内に新設されるカフェは、隈研吾さん設計のもので、その名も「武蔵野樹林カフェ」。武蔵野の森をテーマに、狭山茶を用いた小籠包や、地ビール「野老ブラウニー」など、地元の食材をさまざまに提供する予定です
こちらのオープンは、9月の予定になっています。
パークの入場料は平日昼間500円(中高生400円、小学生300円)、金土日祝の昼間は、それぞれ100円増しで、600円(中高生500円、小学生400円)。未就学児は無料。
夜間は料金が異なり、平日夜間は1000円(中高生700円、小学生500円)、金土日祝は1200円(中高生800円、小学生600円)。未就学児無料。
光のアートのため、夜間のほうが見応えがあるようです。
なお、チケットは公式サイトから購入できます。WEB購入は100円引きです。
9月2日、所沢駅が生まれ変わる
所沢の交通の結節点となる所沢駅。いわば玄関口ともいえる、1日10万人以上が利用するこの駅では、2014年から東口の開発が進んでいます。
9月2日には、整備されてきた駅内の新施設が利用開始に。駅の南側に新改札を設けるほか、イベントなどもできる屋上庭園「とこにわ」および「セントラルプラザ」、新改札付近の「屋外デッキ」、授乳室なども備えた待合スペース「とことこひろば」など、より快適で便利な駅へとリニューアルします。
駅内での東西南北への移動がより容易になるとともに、駅自体での滞在が楽しくなる工夫が凝らされています。
グランエミオはさらに48店出店
2018年春にオープンしている東口駅ビル「グランエミオ所沢」は、同じく9月2日、さらに店舗を増やします。
地上5階・地下2階の大型ビルの中に48店舗の出店が決まっており、先行してオープンしていたエリアの77店舗と合算すると全125店舗(エリアとしてはもう1店舗可能)が集まる一大商業施設となります。
これは、周辺エリアでは最大規模。しかも、18万冊という地域最大級の在庫冊数を持つ書籍店「TSUTAYA BOOKSTORE」(カフェ併設)や、ボリューム感あるパンケーキが人気のハワイアンフード店「Egg’s Things Coffee」など近隣では初出店の店もあり、注目を集めそうです。
ユニークなところでは、西武ライオンズが初めてプロデュースするレストラン「LIONS BUFFET BIG DINING」があり、こちらでは、大型スクリーンで野球観戦を楽しみながら素材にこだわった料理を楽しめるとのことです。
主な出店テナント
以下、新規出店の主なテナントです。報道リリースからの抜粋になります。
◎UNITED ARROWS green label relaxing : 洋服と雑貨
◎ハンズ ビー : 東急ハンズのノウハウを活用したライフスタイルショップ。コスメ、ステーショナリーなど
◎L’OCCITANE : フレグランス、スキンケア製品など
◎3COINS : 300円アイテム中心のストア
◎リンツ ショコラ ブティック : スイスのチョコレートブランドの専門店
◎北京飯店 : 老舗中国料理店
◎エビスバー : ビヤバー
◎焼肉名菜 福寿 : 焼肉・韓国料理
◎牛たん炭焼 利休 : 牛たん専門店
◎そじ坊 : そば店
なお、このオープンをもって、東口駅ビル計画は完了となります。駐車台数は494台、売り場総面積は1万8500平方メートルの規模となります。
西武グループでは、西口エリアの開発にも着手しており、西武鉄道が保有する所沢車両工場跡地(約5万9000平方メートル)に商業施設などを建設しようとしています。こちらは2020年代半ばの開業を目指しているとのことです。
◎西武鉄道