西武多摩湖線一橋学園駅を北側の改札から降り、目の前の横断歩道を渡り、商店が立ち並ぶ坂を下っていくと、その通りの突き当たりに「おだまき工房」(学園東町1の23の23)はあります。
「おだまき工房」は「社会福祉法人つむぎ」が運営する、障がい者の就労を支援する施設。
同工房では「裂き織り」と呼ばれる江戸時代に広まった織物の伝統技法を学ぶことを通して、障がい者の就労支援を行っており、工房の利用者が手動の織機で作った反物を使い、ショルダーバックやペンケース、コースターなどに加工して販売し、その収入を施設の活動資金や作業を行う利用者の賃金としています。
一点ものの「裂き織り」
「裂き織り」は木綿や麻などの糸を縦糸として使用し、細長く裂いた古布を横糸に使用して織り込む技法。 加工には手間がかかりますが、丈夫で、織り込む布の柄により独特の風合いや豊かな色彩の生地ができ上がります。
同工房で裂き織りの反物の色合いを決めるのは、作業をする施設の利用者です。
「私たちが思いつかないような組み合わせで、さき布が織り込まれ、きれいな彩りの生地ができ上がります」
と話すのは、同工房の室長を務める宮崎淳子さん。
作り出される品物は2つと同じ物のない「一点物」です。
いつでも工房で完成品を見られる
すべての工程が手仕事のため、大量生産はできませんが、仕上げには特に気を使っているということで品質は確かです。
先日は10年間使った鞄を藍で染め直してほしいというオーダーもあったそうです。
完成品はいつでも同工房の展示スペースで手に取って見ることができます。
また今月の16日(木)から21日(火)にかけては、国立市にある「ギャラリーゆりの木」(国立市東1の15の20)で「おだまき春のさきおり展」も行われる予定です。
(※編集部注 イベントは終了していますが、地域情報として掲載を継続しています)
末永く付き合える自分だけの一品を探しに、同工房に出かけてみてはいかがでしょうか。
詳しくは同工房(042・341・7107、http://www12.ocn.ne.jp/~odamaki/)へ。
(編集部注 ※この記事は、小平市の市民グループ「ジャーナリスト楽校」のメンバーによって書かれています)