在宅診療NOW
まつばらホームクリニック 松原清二院長のコラム
私の関わっている患者さんは、何度も入院して、入院生活に嫌気がさし、ご自宅での療養を希望されている方々がほとんどです。
内訳としては肺気腫や心不全、癌の末期、老衰などさまざまな病気をかかえていらっしゃる方が多いのですが、まずは自宅に帰り、入院中は飲めなかったお酒を飲んだり、好きな物を食べたり、想い出の物に囲まれ、想い想いの気持ちで過ごされています。
お一人暮らしをされている方の場合、退院当初は患者さん周囲の介護職や医療職の方々は「 本当に大丈夫だろうか?」と気を揉む状況が散見されますが、時間が過ぎると、独居生活は可能であることがほとんどです。
安心感の提供がポイント
患者さんとの対話では、「本当に入院はもう嫌なんだ。容態が悪化したら、在宅でできる範囲の治療で良いんだよ」というお話をよくうかがいます。
また医師という目線で独居生活が続けられている理由を考えると、患者さんの生活や性格を受け入れた上での生活指導や病状の悪化があれば、頻繁に往診をし、緊密に検査加療を行い、患者さんが自宅でも安心して医療を受けられる安心感の提供や信頼を得られ続けたからではないかと思っています。
プロフィール
松原 清二