西東京市を拠点に活動する、認知症患者を抱える家族の会「ゆとりの会」(認知症の家族会)が今月、丸20年を迎え、さる14日に記念となる会合を開きました。
同会ではこの節目に記念文集「それぞれの思い」を発行しており、そのお披露目もされました。
介護者の息抜きの機会に
会では毎月1回、第2水曜日に会合を持ち、認知症に関する情報交換やメンバーが近況を語り合っています。
介護に追われるメンバーにとっては、息抜きやリセットの時間になるのだそうです。
発足当初から会の代表を務める谷恭子さんは、「会には恩がある」と、介護を終えた今も役員を続けます。
「介護中はメンバーの皆さんに助けていただきました。介護中の方は大変な状況にいるので、今後は少しでもサポートしていきたいです」
と、谷さんは話します。
保健所主催から自主グループへ
同会の発足は1996年。当初、家族交流会として、旧田無の保健所主導でスタートしました。
自主グループとなったのは2002年。その間、認知症の呼び名がそれまでの痴呆から改まるなど、認知症をめぐってさまざまな変化がありました。最近では男性の介護者や働きながら介護する人が増えるといった変化が見られるといいます。
今後はそうした状況に合わせ、会合を土日開催することなども視野に入れています。
なお、現在の会員数は34人に上ります。
「介護をしていない人にも読んでほしい」
この日披露された記念文集には、18人が寄稿しています。
冊子を編集した副会長の田村賀代子さんは「みなさんの思いが伝わってくる内容で、よくここまで書いてくれたなと感謝しています。介護をしていない方にもお読みいただきたいです」と話しています。
冊子は地域包括支援センターなどで閲覧可能。
B5判、28ページ。
詳しくは谷さん(042・467・1440)、田村さん(042・458・1672)へ。