幼児の集いの場「ひよこ親子教室」を続けて19年になるという村田真由美さん。
「ひよこ親子教室」では3歳までを対象にしており、先月末にも、子ども・保護者を送り出す場面がありました。
母たちからは「くじけず続けてよかった」「みんなと一緒に卒会できて、感激しています」――と、笑顔と涙。
延べの卒会者は、この春で549組を数えました。
この間、一貫してきたのは、2歳、3歳の子どもたちの、" 人としての「土台」づくり”です。
子どもだけでなく、ママたちをサポートする
現在の「教室」の活動は月10日ほど。西東京市民会館を会場に、2・3歳児とその親を対象に、工作や体操、季節の行事体験などを行っています。
子ども同士や親子の触れ合いを促すことで、心の成長とともに、礼儀・あいさつなどを身に付けてもらうのが大きな狙い。子育てに悩む母親たちの声を聞くことも大事な役割です。
「『それでいいんだよ』『ちょっと変えてみたら』という一言でお母さん方の気持ちは楽になっていきます。でもそのためには、まずはお母さん方との絆づくりが大事。子どもだけを見るのではなく、『親子』にかかわることを重視しています」
と村田さんは話します。
自身の子育てをきっかけに
活動を始めたのは、自身の子育てがきっかけです。
実はそれまで幼児教育や保育とはかかわりがなく、「子ども関係の活動だけは絶対したくない」と思っていたそうです。
が、“ママ友”と子育てのサークル活動を始めると、あれよあれよと、40組超の大所帯に。子育てに迷う母たちの多さを実感し、「教室としてちゃんとやりたい」と一念発起しました。
活動のために「保育士」資格も取得
そこからスタートして19年。その間には、「事故があってはいけない」と、保育士になる勉強をして資格も取りました。
今では、「教室」活動の一方で、資格を生かし、月に15日ほど保育園にも勤務しています。
家にいるときも「教室」のイベントの用意などで休む間もないという村田さん。そんな村田さんを支えるのは、よちよち歩きだった1歳児が立派に卒会していくのを見るという「楽しみ」です。
「途中で挫折しそうになる親子もいますが、『最後までやり続けよう。辞めたら何も残らないよ』と励ましながらやっています。苦しい時があるからこそ、ちゃんとあいさつして去っていく子どもたちを見ると、感激もひとしおですね」
◆むらた・まゆみ 埼玉県出身、2人の子が幼少時に西東京市に移住。サークル主宰を経て、「ひよこ親子教室」を発足し19年。保育士。西東京市在住
教室情報
同教室では、例年春に新期生を募集しています。西東京市民会館が閉館したため、現在は、西東京市向台町にある「A&Aスポーツセンター」を会場に教室を開いています。詳しくは村田さん(メールmayu1234aaa@yahoo.co.jp、ブログhttp://ameblo.jp/hiyoko-oyakokyoshitu)へ。