フリーマーケットやステージ、飲食コーナーで柳沢を盛り上げろ!
16日午前11時から午後4時まで、全50ブースが展開する町ぐるみのイベント「やぎさわマーケット」が開かれます。
地域住民が主催するもので、昨秋に続いて2回目の実施。実行委員会のメンバーは「小さな町だからできる個性的な取り組みです。一人でも多くの方に来てほしい」と呼びかけています。
(※編集部注 イベントは終了していますが、地域情報として掲載を継続しています)
子どもから大人まで ゲームコーナーなども
「やぎさわマーケット」で企画されているのは、フリーマーケット、飲食販売(14ブース)、ステージパフォーマンス、射的などの「ちびっ子ブース」、野菜などの販売、クラフトビールなど酒類の販売など。
開催テーマに「フリマという名のなんでも市」を掲げており、面白そうならなんでもやってみようというスタンスを取っています。
昨秋の第1回では、商店会のイベントと同時開催だったとはいえ約1200人が来場し、中には慌てて小売り品を店頭に足す商店が出るなど予想以上ににぎわいました。
「小さな町の面白さ」
この活況に対して実行委員会代表で中小企業診断士でもある板橋昭寿さんは、「小さな町の面白さが伝わった」と振り返ります。
地域住民で組織する実行委員会が主催し、そこに個人商店が協力していくことで、大型店の意向に左右されない個性的な「なんでも市」になったのだといいます。
「田無や都心に挟まれる柳沢には、大手スーパーの出店もなく、小さな商店が点在する町並みとなっています。
それが今では町の味わいになっており、だからこそこうした手作り感のあるイベントも実現できたのです」
と板橋さんは話しています。
催しの背景にあるのは―― 縮む地域商業、地域の結束
ところで、なぜこのような町ぐるみのマーケットが始まったのでしょうか?
その企画の背景を覗くと、地域商店の置かれている厳しさが見え隠れします。
というのも、実は、このイベントの企画は、西東京商工会が2013年から3年をかけて実施した「消費者調査」に端を発しているのです。
この調査は、地域商店の状況、消費者の声などを分析したもので、そこで見えてきたのはとりわけ西武柳沢駅周辺の地域商業の困難さでした。
田無駅周辺の利便性の向上などで柳沢地域からの買い物客の流出が進み、今や、生鮮品においては約7割もの人が柳沢外で買い物をしている実情があるというのです。
また、空き店舗率は約25%に達しています。
「魅力ある町」を、地域の人たちの手で
こうした状況に対し柳沢地域は、商店主が無料セミナーを開く「まちゼミ」を商店街で実施するなど、個人商店が結束することで対処してきました。
今回の「やぎさわマーケット」もそうした地域活性事業の一環といえますが、一つだけ、大きく性質の異なる点があります。
主催するのが、地域住民という点です(柳沢お買い物便利度向上実行委員会、約20人で組織)。
純粋に「魅力ある町をつくりたい」という人々が集まっており、その自由なスタンスが「なんでも市」というユニークな企画を実らせました。
「魅力的な企画なら人が集まる。『やればできる』と感じられたのが最大の収穫です」
と実行委員会代表の板橋さんは「マーケット」の意義を話します。
その思いをベースに、「マーケット」はきっと地域の名物になっていくことでしょう。